試合開始わずか2分、相手の足を取ってくるりと一回転し、瞬時に捻りあげた鮮やかすぎるヒールホールドでの一本勝ち。極められた相手が苦悶の声を上げた衝撃決着に「足のスジが変になってる」と視聴者がどよめく一幕があった。
10月21日にマレーシアで開催されたONE Championship「ONE 162」でエコ・ロニ・サプトラ(インドネシア)とヨッカイカー・フェアテックス(タイ)が対戦。試合は1ラウンド開始2分、サプトラがヒールホールドで圧巻の一本勝ち。相手に何もさせなかったインドネシア・レスリング王者の極め技に称賛コメントが相次いで寄せられた。
ムエタイからMMAに転向し、大きな注目を浴びたヨッカイカーだが、最近は3連敗中。対するインドネシアのレスリング王者からMMAに転身したサプトラは現在6連勝中で、直近の戦績がじつに対照的な両者の対戦。
試合開始とともにサプトラがケージ際にヨッカイカーを押し込んでテイクダウン。ヒザ打ちから担ぎ上げて飛行機投げ、さらにサイドからパウンドとスピード感のあるムーブでヨッカイカーを圧倒していく。
開始2分、上から押し込んでパウンドを叩き込んだサプトラは、ガラ空きのヨッカイカーの右足を掴むと、自らの両足で挟み込むようにくるりと一回転。捻りあげるようにヒールホールドを極めた。完全に極められたヨッカイカーは一瞬にして苦悶の表情。さらに「あ、あっ」と短い声を上げ、たまらずタップするほか術はなかった。
1ラウンド2分16秒。鮮やかな一本に、この日のABEMA解説・岡見勇信が「すごいなぁ、これは狙ってやってますね。自信もってやってる、なかなかできないです」と大絶賛すれば、視聴者からも「捻り切ってる」「スジが変になっている」と驚きの声が上がった。
一方、あっという間に極められたヨッカイカーは座り込んだまま呆気にとられたような表情。試合終了直後には「足が壊れたんじゃないか?」と心配の声も上がったが、この日初登場ながら試合を裁いたのが柔術世界王者であるビトー“シャオリン”ヒベイロだったことも幸いしたか、適切なタイミングでストップが入り、大事には至らなかったようだ。