起業の成功確率を上げるポイントは?“スタートアップ漫画”に連続起業家がアドバイス「1つはとにかくお金を使うな」
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 大学の起業サークルから始まった物語を描いた『100話で心折れるスタートアップ』。どこかで見たことのあるフォーマットの4コマ漫画は、作者・えいさんの体験をベースにしたもの。

【映像】連続起業家が解説“成功確率を上げる2つのポイント”

 資金調達や人材の確保、サービス開始までの道のりといった起業のリアルをTwitterに投稿したえいさん。最初の頃は全く注目される気配がなく、30話手前でこの漫画の制作自体に心が折れる寸前だったという。

 しかし、徐々にフォロワーが増えていき、100話目には300万を超えるインプレッション(表示回数)を獲得。経験者が直面する“起業あるある”に共感した起業家や経営者からの注目を集めた。

「スタートアップ創業で最も危険な失敗の1つが『創業者2名で50%ずつ株を持つ』です。株式会社の創業は『CEOが9割前後は株を持つ』が鉄則」(佐々木さんのTwitterより)

起業の成功確率を上げるポイントは?“スタートアップ漫画”に連続起業家がアドバイス「1つはとにかくお金を使うな」
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 共同創業者と株を半分ずつわけあった主人公のウサギのミスについて指摘したのが、プロダクト開発コミュニティを主催する連続起業家の佐々木さん。佐々木さんは、ウサギが犯してしまった失敗について、1つ1つTwitterで真剣に解説した。

「私も今4回目の起業をやっている。後輩から相談を受けたり、起業家の友人も多いのだが、みんな本当に同じような失敗をするん。そういう知識はあまり知見としてですね出回ってない」

 たしかに、スタートアップで注目されるのは、会社を大きく成長させたり、事業を売却し大金を得たりした成功者の話ばかり。

「本当に起業って難しいん。10社やったら9社ぐらいはうまくいかなかったり。僕がおすすめしているのは、起業慣れしてない方の起業を成功を高めるのであれば、自分が欲しいものを作る。自分の周り、自分が実体験を持っているもので大きな課題を持っているものというところが、一番自分自身の納得感、情熱感もあるので勝率が一番高いんじゃないかなと」

 最初に想定していたサービスをアンケートの結果を受け、ピボット(=事業の方向性を切り替え)してしまったウサギ。結果的にそのピボットに納得がいかなかった仲間が去り、開発費用など、新たな出費が発生することになってしまった。

 佐々木さんは“ニーズの検証は大事”とする一方で、アンケートの結果だけで判断するのはもったいないと指摘している。

起業の成功確率を上げるポイントは?“スタートアップ漫画”に連続起業家がアドバイス「1つはとにかくお金を使うな」
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 ユーザーが求めるサービスを念頭に、ベンチャーキャピタルや個人投資家、金融政策公庫から資金調達。同時に技術者などの人材を採用するという、まさに起業のイメージの王道を進み、心が折れてしまったウサギだが、最後に佐々木さんは成功の確率を上げるための2つのポイントを挙げた。

「1回目と今の4回目の起業で明らかに違うなと思う点が2つある。1個目がお金の使い方。“とにかくお金を使うな”。出来るだけ安く済ます。もう1個は起業はとにかく行動量。当時の1回目の僕もそうだが、起業がうまくいかない時ってだいたい行動量が足りてない。最初に会社を作って8年ぐらい経つが、今の方が全然泥臭いことしてる。営業しまくったり、Twitterを毎日頑張るとか、そういう泥臭いことは今の方がずっとしているし、あの頃よりも今の方が重要性が身に染みているので、やっぱり王道って無い」

(『ABEMAヒルズ』より)

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