接近戦の最中、突如、敗者の腕がだらりと脱力。珍しいKO決着に「ボディですかね…何ですかね…」状況を把握できずに竹原慎二が困惑する一幕があった。
日本時間11月14日にドバイ(UAE)のコカ・コーラ・アリーナで行われた『GLOBAL TITANS』。第1試合で行われたボビー・フィッシュとボアテング・プレンペーのボクシングマッチは、46歳でデビューを飾ったプロレスラーのボビーが、ボアテングの脱臼のアクシデントを受けて勝利。しかし、その呆気なく、珍しいKO決着に注目が集まった。
異色の経歴を持つボビーを迎え撃つのは、プロボクサーのボアテング。ここまで3敗を喫しているボアテングについて解説を務めた元WBA世界ミドル級王者の竹原慎二は「1回しかKO負けはないのでタフなのではないか」と分析。しかし、その予想は第2ラウンド、予期せぬ形で崩れることとなった。
1ラウンド同様、頭を下げ、距離を詰めながら強打を繰り出すボビー。すると開始50秒、左を伸ばして飛び込んだボアテングが近距離での打ち合いを挑むも突如、ダウン。「ボディですかね…何ですかね」と竹原が困惑気味にコメントするなか、レフェリーがカウントを開始。両膝をつき、戦意喪失気味のボアテングは呆気なく10カウントを聞いた。
突然の幕切れに場内が静まるなか竹原は続けて「見えなかったですね。レバーかなんかですかね」と状況をつかめていない様子。さらに立ち上がれずにうずくまるボアテングの様子を見て「腕を痛めたんですかね」と心配そうにコメントした。
その後、リプレー映像では左を打って飛び込んだボアテングの右腕が、打ち合いの最中にだらりと脱力する様子が。「肩ですね。ダメージではなく、自爆ですね」と合点がいったように竹原。ようやくコーナーに戻ったボアテングが、外れた肩をメディカルスタッフに入れてもらう様子も見られた。
「かわいそうに」「ものすごい終わり方をした」と実況席からは同情的な声も聞かれたが、勝ち名乗りを受けたボビーは「何が起きたか分かりません。ただ無事を祈っている。デビュー戦の相手としては非常にいい相手だったと思っている」と切り出すと、デビュー戦の勝利に対して、時折笑顔を浮かべ淡々とコメントを続けた。