「走り回って持っていたコーラをぶちまけた」“貴族”佐藤天彦九段のやんちゃな幼少期を師匠陣が暴露/将棋・ABEMA師弟トーナメント
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 気品漂う通称「貴族」も、子ども時代はやんちゃだった?「ABEMA師弟トーナメント2022」に先立ち11月19日に放送された「師匠サミット」で、参加棋士である深浦康市九段(50)と中田功八段(55)が、名人3期の実績を持つ佐藤天彦九段(34)の幼少期のエピソードを披露し、同席した師匠の笑いを誘った。

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 師匠8人が集まって、師匠としての悩みや弟子との思い出を語り合う師匠サミット。深浦九段が「師匠同士だから相談したいこと」というテーマトークで、中田八段に相談したのが「長所を伸ばす方法」だった。深浦九段は佐々木大地七段(27)、中田八段は佐藤九段のほか古賀悠聖四段(21)、武富礼衣女流初段(23)といった弟子がいる。深浦九段は「佐藤天彦さんも古賀さんも、すごく真面目。武富さんもすごく魅力的です。個性が修行時代に比べてすごくよくなっているのは、師匠の影響が結構あるんじゃないですか」と質問した。

 これに中田八段は「将棋をよく見ると長所・短所がわかるけど、そこにあえて目をつぶります。消えていく短所もありますが、長所もあまり意識しない方がいいと思って。褒めることはありますが、長所だからと褒めるようなことはしないです」と、プロになるような才能は自然と伸びていくと、師匠からあまり長所・短所を指摘しないという指導方針を説明した。

 これを聞いた深浦九段は、佐藤九段の少年時代のエピソードを思い出し「福岡の道場で佐藤天彦君が走り回って、持っていたコーラを天井にぶつけるくらいでした」と笑うと、中田八段もすかさず「『師匠から叱ってください』と言われたんですけど、自分は又聞きで叱ることはできないから叱っていないです。ただひとこと『君、コーラ好きなの』って。コーラが好きな子だなと思いました」とニヤリ。また「親御さんにも厳しいお父さん、お母さんがいるんですが、優しく言うようにしています」と、必要以上に叱ることも褒めることもしない“中田流”を強調していた。

 この指導方針が功を奏してか、後に名人となった佐藤九段。ファッションにも強いこだわりがあり、個性派の実力者としてその名をしっかりと将棋史に刻む名棋士の一人となった。

◆ABEMA師弟トーナメント 日本将棋連盟会長・佐藤康光九段の着想から生まれた大会。8組の師弟が予選でA、Bの2リーグに分かれてトーナメントを実施。2勝すれば勝ち抜け、2敗すれば敗退の変則で、2連勝なら1位通過、2勝1敗が2位通過となり、本戦トーナメントに進出する。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで、チームの対戦は予選、本戦通じて全て3本先取の5本勝負で行われる。第4局までは、どちらか一方の棋士が3局目を指すことはできない。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

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