トランプ氏のTwitter凍結解除をアンケートで決めたイーロン・マスク氏…投稿の規制緩和の表れか 石戸諭氏が指摘「個人的に調べただけ」
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 自身のTwitterでトランプ氏のアカウントについて凍結を解除するべきか投票を呼びかけていたイーロン・マスク氏。

【映像】アンケートで凍結解除したトランプ氏のTwitter

 19日、解除に「賛成」が51.8%と「反対」を上回ったとして、アカウントの凍結を解除すると発表した。

 マスク氏は自身のTwitterで「民衆の声は、神の声だ」このように投稿し、トランプ氏のアカウントは復活した。

 ただ、トランプ氏のアカウントは、去年1月に起きたアメリカ連邦議会への乱入事件で、暴力を煽った疑いがあるとして、利用が永久停止となったもので、投票で復活を決めたことに懸念の声もあがっている。

 このニュースを受けて、ニュース番組『ABEMAヒルズ』のコメンテーターでノンフィクションライターの石戸諭氏に話を聞いた。

トランプ氏のTwitter凍結解除をアンケートで決めたイーロン・マスク氏…投稿の規制緩和の表れか 石戸諭氏が指摘「個人的に調べただけ」
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――トランプ氏のTwitterアカウントの凍結解除について

「Twitter社が今後どうなっていくのか大きく注目している。トランプ前大統領のアカウントが、なぜ凍結されたかと言えば、昨年1月に起きたアメリカ連邦議会の乱入事件で『暴力の先導』というところ。この行為に対しての責任という形、凍結措置が取られている。この間、社会的問題に対して、TwitterだけではなくSNSやインターネットを運営する各社は責任を問われてきた。(そうしたなかで)ヘイトスピーチなどは、以前よりも厳格に取り締まるという方向で進んできた。しかし、イーロン・マスク氏が実権を握ったことにより、(トランプ氏の)この措置を見る限り、『言論の自由』の優先という措置で、投稿に関する規制を緩めていくようなメッセージとして、捉えていいのかなと思った」

――アンケート結果でトランプ氏のアカウントの凍結解除に至ったことについて

「アンケートと言っても、Twitterのアカウントをどういう人が使っているかよく分からない。投票した人たちだって、機械的な投稿ではなく、実際に人間が運用しているアカウントなのかはわからない。そのよくわからない性質のものを神の声だとして、決めてしまうことへの危惧は当然残る。イーロン・マスク氏が個人アカウントで、調べただけという見方もできる。それに対して、会社の意思決定であるとするならば、会社としての運営指針を示すべき。大事な決定をユーザーに責任を押し付けてもいけない。あくまでも会社の責任で決めるべき」

――投稿の規制が緩和されることによってのプラットフォームの社会的責任について

「この10年間というのは、ソーシャルメディアの社会的影響力がずば抜けて拡大していった時代だ。ただ、広がっていけばよかったのかというと、やはり負の側面もあったのではないか。それによって、『プラットフォームにだって、一定の社会的責任はあるよね』『この運用の仕方っておかしいよね』ということをみんなで合意形成を進めてきた歴史でもあった。『Twitterの空間をこれまでと変える』『ヘイトスピーチなども放置する』となってもそれはそれで会社の意思決定として自由であると思っている。必要なのは、どういう会社が作っている場なのかを見極め、ユーザー1人1人が、どのソーシャルメディアを使っていくのかを決める時期に差し掛かっている」

(『ABEMAヒルズ』より)

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