将棋の藤井聡太竜王(王位、叡王、王将、棋聖、20)が12月2日、第35期竜王戦七番勝負第6局で広瀬章人八段(35)と午前9時から対局を開始した。藤井竜王の3勝、広瀬八段の2勝で迎えた本局の舞台は鹿児島県指宿市の「指宿白水館」。これまでに5回の七番勝負を戦ってきた藤井竜王だが、すべて1敗またはストレートの4連勝で勝利を飾ってきただけに、第6局を経験するのは初。先手番の本局ではどのような戦いを繰り広げるか、指宿の地で初防衛を決めることができるか、大注目が集まっている。
藤井竜王は、2016年10月に四段昇段。順位戦A級(A級:1期)。2022年は年初の王将戦七番勝負を制し五冠に。その後、叡王、棋聖、王位と3つのタイトルの防衛に成功し、通算タイトル獲得数を大台の10期に乗せた。11月20日に行われた将棋日本シリーズ JTプロ公式戦で初優勝を飾るなど、今年度成績は27勝7敗で0.7914と高勝率をキープ。勢いそのままに、本局で竜王初防衛を目指す。
広瀬八段は、2005年4月に四段昇段。順位戦A級(A級:9期)。タイトルは第31期(2018年度)竜王と王位1期の通算2期。第31期は羽生善治竜王(当時)とフルセットの激闘を演じ、通算タイトル獲得数100期到達を阻み自身初の竜王に就位した。今期は2組優勝から決勝トーナメントを勝ち上がり、挑戦者決定三番勝負で山崎隆之八段(41)を破って挑戦権を獲得した。今年度成績は18勝8敗で勝利は0.6923。若き五冠王から4期ぶりの竜王奪還に闘志を燃やす。
藤井竜王が3勝、広瀬八段が2勝で迎える第6局。前回の第5局は既に防衛に王手をかけていた藤井竜王が決めるかと思われたが、広瀬八段が押し込まれていた中盤から盛り返して逆転。最後まで粘る藤井竜王を振り切るように勝利を収めた。同シリーズは序盤から広瀬八段の工夫が冴え、序盤でリードする将棋も多い中、6枚目のカードとして両者が切るのはどんな戦型か。
持ち時間は各8時間の2日制で、先手は藤井竜王。ABEMAでは、この対局を終了まで生放送する。
(ABEMA/将棋チャンネルより)