日本代表・森保一監督、初のベスト8進出へ運命のクロアチア代表戦に向け前日会見「タフで激しく難しい試合になる」
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 サッカー日本代表森保一監督が12月4日、「FIFA ワールドカップ カタール 2022」決勝トーナメント1回戦、クロアチア代表戦(日本時間12月6日・午前0時開始)を前に会見に応じた。激戦区のグループEではドイツ代表、スペイン代表という世界屈指の強豪を撃破し「ドーハの歓喜」を2度も演じたが、大会前からの目標は初となるベスト8進出。前回大会優勝のクロアチア代表という強敵を前に、森保監督は「タフで激しく難しい試合になる」と語った。

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 FIFAランキング24位の日本代表は、同12位のクロアチア代表と過去3試合対戦し、1勝1敗1分け。ワールドカップでは、いずれもグループリーグで対戦し1敗1分け(0-1、0-0)という成績が残っている。

-冒頭あいさつ

 まずは厳しいグループリーグを突破して、明日の決勝トーナメントのクロアチア戦に臨めることを非常に楽しみにしております。グループリーグの第3戦から、ここまでの準備期間、選手たちが非常に落ち着いて、いい準備をしてくれています。明日の試合もタフで激しく難しい試合になると思いますが、選手たちにはこれまで積み上げてきたものを明日の試合でもいい準備をして思い切って自分たちのプレーを発揮してもらえたらなと思っています。

-前回大会のベルギー戦での悔しい敗戦について。

 前回のロシアのワールドカップでも、このベスト16の壁を破るというチャレンジをした中で、十分ベスト8に行けるだけのチームでの戦い方はできていました。しかしながら結果的に我々はラウンド16で大会を去らなければいけなくなったという部分において、まず気持ちの部分での悔しさはコーチングスタッフの一人として持っていますし、戦い方の部分においていちコーチとしてできたこと、戦術的に監督への助言であったり、戦い方の中であの経験があったからこそ、今のチームに反省だけではないですが、成果と課題を活かしていこうと、今回のカタールワールドカップに向けてのチームづくりをしています。ただベルギー戦だけの悔しさで、このカタールのワールドカップに臨んでいるわけではありません。日本サッカーの全ての歴史の積み上げ、特にワールドカップ6大会出てきたその中で経験した素晴らしい積み上げを、さらにこのチームに活かしていく、そして戦いに活かしていくというところを、これまでもやってきました。明日の試合に関しても、これまでの日本のサッカーの積み上げと、選手たちがこのチームで積み上げてきてくれたこと、隣の(長友)佑都は、悔しさを持って明日の試合にまた自分の成長につなげながら戦ってくれると思いますし、この経験を知らない選手たちもいると思いますし、いずれにしても明日の試合、勝つために我々は戦うということ、またこれまでの積み上げからこれからの成長を試合の中でもできるように。そういう戦いができたらいいなと思います。

-明日からノックアウトステージ。プランは。

 明日の試合に関しては、まずは総力戦ということで、チームの総合力で戦っていきたいです。(延長含め)120分の試合を考えると、交代枠は5+1の6人使えますし、明日の試合もチーム全体で試合をつないで、我々が最後その試合をものにすることをやっていきたいと思います。

-日本のチームが進化した主な点は。

 やはり選手個々のレベルアップだと思います。もともと日本のよさである組織力、和の力をもって戦うことは、チームづくりの中で考えてきましたが、選手個々の能力がなければ、いくら組織的に戦うといっても、相手に打ち勝って行くことはなかなかできません。この4年間、私が一番感じさせてもらっているのは、いろいろな戦術的なものの積み上げはある中でも、選手個々の成長が一番大きいかなと思っています。

-日本と韓国、多くの対戦をしてきた。2026年、アジアのサッカーに対する貢献は。

 日本がワールドカップで勝つために、自国の指導者養成、育成のところ、強化の部分も含めて、日本のサッカーが強くなる環境づくりをやってきました。同時に日本サッカーとしては、アジア貢献するということ、アジア全体のレベルを上げることで日本人の指導者をいろいろな国に派遣して、アジアの国々にレベルアップに貢献しています。そういった意味では、日本がアジアのレベルアップに大きな貢献をしていると思いますし、実際アジア全体のレベルが上がらないと、このワールドカップで勝つということはなかなか難しい。我々、そして韓国、アジア枠のオーストラリアもアジアの戦いの中で力をつけています。日本がアジアのサッカーのレベルを上げて、このワールドカップで勝っていくだけの力をつける、大きな経験をしていると思っています。アジアの話を質問で受けましたが、隣の長友佑都を含め、日本人選手たちは世界の舞台で戦えること、勝っていけるところを、日本人の指導者、選手が自信に持って大きな夢や希望につながるとうれしいなと思っています。

-ベスト8入りに必要なこと。

 志していた強い気持ちを持って、明日もプレーしてもらうということが大切だと思いますし、試合中のプレーの中では、勝つことに必要な勇気を持って、勇敢に戦う、チャレンジする姿勢を持ってほしいと思います。私自身が一番思っているところは、選手たちには自然体で試合に臨んでもらえるようにと思っています。自然体というと全然力が入っていないように聞こえるかもしれないですが、本当に勝ちたいという気持ちを強く持って、勇気を持って、勇敢に戦うこということは絶対的に持ちながら、普段やっていることを個人として100%発揮する、チームとしてお互いが支え合って一丸となって、力を発揮することをやってほしいと思います。スペインとの試合、ドイツとの試合でも選手たちが見せてくれた中で、チーム一丸となって、タフに粘り強く、最後まで戦い抜くことを選手たちが見せてくれました。自然体で力を発揮することで、結果は後からついてくるということを選手たちが示してくれました。まずは相手のことも大切ですが、自分たちが持っている力を明日の試合でも出し切ること、そこを自然に考えてほしいと思います。

-クロアチア代表に対してどう思うか。

 クロアチアに関しては世界的にもトップクラスの選手がいる、チームとしても、前回のファイナリストにもなったという非常に素晴らしいチームです。もちろん我々は明日、勝利を目指して戦うことに変わりはないですが、リスペクトしているチームでもあります。チームとしては非常に賢く戦える試合巧者だという風に思います。いろいろな試合の流れに対応できるという部分、前回のロシアのワールドカップでも延長が3試合で決勝に行っているということ、今回のワールドカップも我慢強さも持ち合わせて試合をものにできるという、非常にタフなチームかなと思っています。明日の試合は間違いなく難しい試合になると思いますが、選手たちも逆に強い相手だからこそ燃えて戦えると思うので、戦いを楽しみにしています。クロアチアに関しては、私もいろいろな選手や指導者を知っていますけど、特に私がJリーグサンフレッチェ広島の監督をやっていた時に、ミキッチ選手と一緒に仕事をしていて、非常に彼と素晴らしい思い出ができました。彼からいろいろな情報が漏れないように、ということがあればいいなと。ジョークです(笑)。何もしゃべっていないです(笑)。

-決勝トーナメント、戦い方は変わってくるのか。

 できれば理想は前半から相手を圧倒して圧力をかけて戦いに臨みたいと。このグループリーグ3試合に関しても、入りのところはそういう入り方で、できれば試合をコントロールして入りたいと、アグレッシブに戦いたいということは選手たちにも伝えながら、チームとしての戦いにつなげています。実際、やはり我々が理想に描いて相手を圧倒していこうと思っても、相手が強いので、そうなった時には自分たちも我慢強く、粘り強くというところを選手たちが試合の流れを見ながら非常に賢く粘り強く戦ってくれたのがグループリーグかなと。最初から守って、守りだけの戦いは明日もしたくないと思いますし、勇気を持って勇敢に戦ってもらえるように準備はしていきたいなと思います。クロアチアもいろいろな戦い方ができるチームなので、我々も理想と現実を常に試合の中で持ちながら、選手たちには最後、我々が試合をものにできる戦いをしてほしいなと思います。
(『ABEMA NEWS』より)

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