RISE女子初のオープンフィンガーグローブ(OFG)マッチは、予想を上回る壮絶な殴り合いに。「すげー試合」と盛り上がる一方で「目が一重になってる…」「見ていられない」など悲痛な声も寄せられたが、試合終了後には両者の健闘を称える大きな拍手が場内に響いた。
12月11日に後楽園ホールで開催された「RISE163」で行われた小林愛理奈(FASCINATE FIGHT TEAM)と平岡琴(TRY HARD GYM)が対戦。RISE女子初となったOFG戦は予想を上回る殴り合いの死闘の末に小林が判定で勝利した。女子初の試みは大きなインパクトを残したが、試合後には勝者が「やりたい人が少ない」と本音を明かし、対戦相手を募る珍しい場面もみられた。
“女YA-MANは誰だ?”という過激なテーマのもと、RISEで毎回激しいKO連発で盛り上がりをみせているオープンフィンガーグローブによる試合がついに女子で解禁された。
両者は昨年に対戦、小林が判定勝ちを収めている。前日会見で「殴り合い一択」(平岡)と「殴り合った瞬間に終わる」(小林)と早くも一触即発だ。平岡は「(OFG戦で)求められていることはわかっている。小林選手に試合で勝つのは簡単ですけど、打ち合って勝たないと意味がない」と豪語。対する小林は会見でひと言「ぶっ倒します」と宣言した。
この日のABEMAゲスト解説・YA-MAN曰く「(グローブは)凄く薄い、素手で殴っているのと一緒」というOFGでの殴り合い。試合は1ラウンド開始とともに足を止めてパンチを打ち合う激しい幕開けとなった。
勢いよく連打の小林に対して、平岡も硬いパンチを確実に当て、小林の顔面は真っ赤、両者が殴る度に”バコッ、ボコッ”と鈍い音が響くと、視聴者からも「えぐい」「迫力が凄い」「拳が壊れる」「二人とも気が強い」など喧嘩マッチに様々な反応が並ぶ。インターバルには早くも目が腫れた姿に「小林の目が一重になってる…」と激しさを実感させるコメントが並んだ。
2ラウンド、開始からフック連打の小林、平岡は蹴りで対抗するが、小林はあくまでもパンチで倒すことにこだわっていく。これに平岡も負けじと連打で対抗する。
3ラウンド、真正面での打ち合いから試合が動く。小林の右フックが平岡を捉え、ガクリと腰を落としダウン。「目が飛んでいる…」という声のなか、すぐに立ち上がりフラフラになりながら猛ラッシュで反撃にでる平岡。小林も一歩も引かず最後まで足を止めて打ち合いを展開すると、試合終了のゴングと共に観客の割れんばかりの拍手が鳴り響いた。
試合はジャッジ3-0で小林が判定勝ち。試合前の舌戦から一転、両者笑顔で称え合う姿に「両選手プロ意識が高い」「これは両者拍手だ」と称賛の声が相次いだ。
男子のOFG戦の第一人者であるYA-MANは、禁断の女子戦を振り返り「女子の試合で一番面白かった」と語る一方で「この二人以外、他にやる選手がいない」と、あとに続く人材不足を懸念。勝利した小林もマイクで「判定も全然ダメで…女子初のOFGなのに、この先やってくれるかわからない試合をしてしまって、すみません」と謝罪。さらに「女子格を盛り上げるためにも、みんなに挑戦して行って欲しい。やりたいと言ってる人が少ないので挑戦者を募集します。誰でもやります。体重も極力合わせますんで…」と内情を告白し、異例ともいえる新たな参加者をリング上で募った。