ロープに飛んだ反動で戻ってきたところに、踏み込んで放った力強い強烈な右ストレートが炸裂。その威力でアゴが跳ね上がり、崩れ落ちて大の字で失神。目の前で繰り広げられた衝撃KO劇を受け「完全に失神ですね…」と解説も驚きを隠せない様子で語った。
12月11日に後楽園ホールで開催された「RISE163」。山元剣心(FAITH)と白石舜(TEAM TEPPEN)の一戦は、1ラウンド2分20秒、序盤の劣勢を右ストレート一発で逆転する「ワンパン葬」で山元が劇的な勝利を飾った。
元介護福祉士で、格闘家との二足の草鞋でキャリアを重ねてきた30歳の山元はアマチュア大会での優勝実績もある豪腕ストライカー。対する白石はここまで3戦無敗の21歳。所属ジムTEAM TEPPENの那須川会長からも「TEPPENを目指す選手」と期待は大きい。
ゴングとともに飛びヒザを仕掛けていく白石。開始1分、ロープを背にした反動を利用した白石が、絶妙な左右のストレート当てると、山元は舌を出し「効いてねえよ」とアピール。このリアクションにABEMA視聴者からは「余裕がない証拠」「煽る選手は強くない系」といった批判的な声が聞かれる。それもそのはず、相手のプレッシャーに対して軽くカウンターを合わせ、打ち合いでもクリーンヒットを重ねるあたり、技術の高さで“白石優位”と感じる展開が続いていた。
そんな中、この日ABEMAのゲスト解説だったRISEフライ級王者・田丸辰は異なる指摘をする。「(白石選手の)動きはいいですが、気を抜いたら一発で持っていかれる可能性もある。山元選手は身体が強い」と警鐘を鳴らした矢先だった。
リング中央から前蹴りを飛ばした山元は、ロープの反動で戻ってきた白石の顔面にしっかりと踏み込んで、狙いすました右ストレートを叩き込む。ロープの反動もあってか、顔面をまともに打ち抜かれた白石のアゴは跳ね上がり、脳を揺らされた直後に大の字でダウン。
倒れた白石はカッと目を見開いたが、体を動かすことはできず。そんな様子に田丸は「完全に失神ですね」と漏らすと「踏み込んでパンチを打っているので、避けきれなかったんだと思います」と一撃で相手を沈めた山元の思い切りの良さについて改めて言及した。