将棋の順位戦B級1組11回戦が1月12日に行われ、千田翔太七段(28)が羽生善治九段(52)に81手で勝利した。横歩取りの一局は、大熱戦の終盤戦で千田七段が一気に巻き返し、鮮やかに白星を飾った。この結果、千田七段の成績は5勝5敗、羽生九段は4勝6敗となった。
千田七段が、細い綱渡りのような一局で勝利を飾った。本局は、後手の羽生九段が「横歩取り」を志向。千田七段は青野流で対抗して積極的な姿勢を見せた。序盤から激しい戦いとなったが、ペースを握ったのは羽生九段。後手横歩取りで高勝率を挙げており、そのままリードを押し広げるかと思われた。
難解な中盤戦では、互いに持ち時間を投入。千田七段はやや劣勢に追い込まれながらも気持ちを切らさず、冷静に勝利への糸口を探った。激戦となった終盤戦では、千田七段が必死の攻勢から逆転に成功。攻めをつなぎきり、待望の勝利を手にした。
この結果、千田七段は5勝5敗に。2月9日に予定されている12回戦では、三浦弘行九段(48)との対戦が予定されている。
一方、敗れた羽生九段は4勝6敗と後退。現在、王将戦七番勝負挑戦中とあり厳しいスケジュール下に身を置いているが、残り2戦で上位進出を目指して戦う。次戦は横山泰明七段(42)と対局する。
(ABEMA/将棋チャンネルより)