肝臓がんで余命4年の宣告を受けたパン職人が、妻のためにオーディション番組『Japan’s Got Talent』に出場。会場に美声を響かせた。
2月11日(土)、世界最高峰のオーディション番組『Japan’s Got Talent』#1がABEMAにて独占配信された。全世界で10億人以上が視聴し、世界194の地域で放送される人気オーディション番組『Got Talent』が日本初上陸。優勝賞金1,000万円とラスベガスでのショーを賭け、セミファイナルに進出した38組がパフォーマンスを披露した。審査員は浜田雅功、GACKT、山田孝之、広瀬アリス。
71歳の廣瀬満雄さんは山梨県のパン職人。「今朝も3時に起きてパンをこねてから参りました」とハードスケジュールを明かした。
オーディションは人生初という廣瀬さん。「10人以上の方の前で歌ったことはない」「パン生地に向かって歌うと、パンが美味しくなると信じてやっております。ですからきょうはアンパンがたくさんあるようでございます」とジョークを交えて観客席を見渡した。
応援に駆けつけたのは廣瀬さんの妻。廣瀬さんは「妻とは再婚で結婚式をせず、本当に良い思いをなにもさせてこなかった」と後悔をにじませた上で、「2年前に肝臓がん、第三期であると言われて、余命4年と宣告されました」と自身が難病を抱える身と明かした。
妻を1人残すのが心配で「再婚してもらいたい」と訴えたが、妻は「あっそう」と言いながら下をうつむいて泣いていただけ。廣瀬さんは「優勝して、写真の1枚くらい撮らせてもらえたら」と夢を語った。
廣瀬さんは力強い歌声でトゥーランドットの『Nessun Dorma(誰も寝てはならぬ)』をと歌い上げた。会場全体に美声を響かせると、最後は夫婦で涙した。
ただし、浜田は「歌の上手いおじさんでございました。ただまぁ…もうちょっとなんか…申し訳ございません、NOということでございます」と言葉をつまらせながら苦悶のジャッジ。しかし、他3人は「YES」のジャッジで、廣瀬さんは決勝進出権を獲得した。
GACKTが「奥さんは何パンなのか」と聞くと、廣瀬さんは「芯がしっかりしていて、噛めば噛むほど味が出るフランスパンのよう」と妻への愛をにじませた。
『Japan’s Got Talent』#2は2月18日(土)21時よりABEMAにて配信。