足ごと狩り取る“殺人ローキック”でムエタイ戦士が悶絶しながら戦意喪失。ローでは絶対倒れないと言われるタイ人の定説を覆す“LEG KICK TKO”に「タイ人がローでやられた…」と波紋が広がっている。
2月17日にタイで開催されたONE Championship「ONE Friday Fights 5」で、フルカン・カラバフ（トルコ）とリボ・ソー・ソンマイ（タイ）が対戦。試合は3ラウンド、カラバフがインローの蹴りでリボの右足を破壊しTKO勝利を収めた。勝ったカラバフは大地震に見舞われた自国トルコについて「皆さんの助けが必要です」と涙ながらに訴えた。
序盤から飛び交う堅いパンチとミドルキック。フルスイングでパンチをアゴに貰ってもリボが「来いよ」と強気アピールとバチバチの展開。互いに打ったら打ち返す一進一退の攻防が続くなか、2ラウンド終了間際、カラバフのインローで刈られるリボ。ラウンド終了のゴングに救われるも顔を歪めながら自陣に戻った。
この様子にABEMA解説の大沢ケンジも「ローで（痛そうに）反応するタイ人はあまりみたことがない。太ももの痛みは我慢しますから」と指摘。そのことからも、リボのダメージの大きさ、蓄積がうかがえる。
3ラウンド、開始とともにロープまで追い詰められるリボは、傷んでいない左足や左ヒザを見せるが明らかに挙動がおかしい。それでもカウンターで右を当て、カラバフをぐらつかせる見せ場を演出した。
パンチが効いたカラバフは一目散に背中を向けて背走…と思わせたが、再び正面からの打ち合いに。直後、ダメージの蓄積している相手の右モモ、インローへ渾身の蹴り。倒れ込んだリボは右足を抑えながら悶絶し「もうダメだ…」とレフェリーに意思表示した。
「ローで倒れるのは恥」と強靭な足を作ることで知られるタイ人ファイターの”LEG KICK TKO”負けに視聴者も反応。「タイ人がローでやられた…」「珍しい結末」「ローで倒れるのはじめてみた」など、驚きと興奮ぎみのコメント。さらに試合後に立ち上がれず担架が運び込まれた様子から「前のラウンドで怪我をしているかも」「関節に当たったのかも」といった冷静な指摘も聞かれた。
勝利したカラバフはトルコ出身、勝利者インタビューでは大地震について触れ「勝利を故郷トルコに捧げたい。皆さんの助けが必要です」と支援を訴え、35万バーツのファイティングボーナス支給に「これでみんなを助けることができます」と涙ながらに語った。
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