19シーズンぶりの優勝を狙うアーセナルがアウェイでのレスター戦に挑む。昨季から日本代表DF冨安健洋が加入したことでも話題となったガナーズ（アーセナルの愛称）は、今季は開幕5連勝とスタートダッシュを決め絶好調だ。
【映像】優勝へ負けられないアーセナル 冨安はスタメンなるか？
FIFAワールドカップカタール2022明け以降も好調を維持しており、昨年9月に行われたブレントフォードとの試合から13戦連続で負けなしと久しぶりのリーグ優勝へ向けて独走状態に入るかと思われた。
しかし、2月に入ってからの3戦は2敗1分と大ブレーキ。2月16日に行われたマンチェスター・シティとの首位攻防戦では完敗を喫し、暫定ながら2位へと陥落してしまった。直近のアストン・ヴィラ戦でも先制点を決められ暗雲が立ち込めたが、後半のアディショナルタイムに2ゴールを奪い劇的勝利を飾った。不調ながらも見事勝利を収め、19季ぶりの優勝へとアーセナルは再びアクセルを踏みなおしている。
■日本代表DFのスタメン出場に期待がかかる
昨季からガナーズに加入した冨安は安定感のあるプレーと堅い守備でサポーターの心を鷲掴みにした。ただ今季は開幕当初の怪我の影響もあり、イングランド代表DFホワイトにスタメンの座を奪われてしまっている。
一方でマンチェスター・シティ戦ではその守備力を買われてスタメン出場を果たしたが、残念ながら冨安のクリアミスで先制点を献上し、失点に関与してしまった。しかし、昨季培った守備への信頼感は全く揺らいでおらず、実際アーセナルの指揮官アルテタは試合終了後に、優勝が懸かった場面でボールクリアをする選手を一人選ばないといけない状況では「僕らはみな冨安を選ぶと思うね」と語って日本代表DFを全力で擁護している。
そんな指揮官からの信頼の厚さを考えれば、日本代表DFがレスター戦でスタメン出場することも十分に考えられる。その時に重要となってくるのが冨安の対峙する相手だ。日本代表戦士は右サイドを主戦場とするため、左ウイングを務めるバーンズとマッチアップするだろう。バーンズは直近4試合で2ゴール1アシストと好調であり、三笘薫の所属するブライトンや強豪トッテナムから得点を奪っている。冨安にとっては手強い相手となるだろうが、持ち前の対人の強さを発揮した守備力に期待したい。
■チームに欠かせない闘将・ジャカ
冨安の同僚で注目したいのがスイス代表MFジャカである。かつては問題児気質のあったジャカはアルテタの手によって進化を遂げ、現在ではクラブにとって欠かせない中心選手の一人となった。昨年8月のレスターとの対戦時には1ゴール1アシストを記録してチームの快勝に貢献をしている。若きチームを支えるベテランは、この試合でも活躍を見せガナーズを勝利に導きたい。
一方でレスターのFWヴァーディにも注目だ。かつてイングランド代表にも選ばれた経験もあるフォワードは、過去15試合出場で11得点を決めており、対戦相手別のゴール数で最も多い。さらにこの数字は両チームの対戦での最多ゴール記録であり、2位との差は6得点と圧倒的だ。今季は途中出場が主な起用法となっているが、限られた時間でもお得意様からゴールを奪う能力は兼ね備えている。
■データ上ではアーセナルが圧倒的に有利
両クラブの対戦は、ホームゲームではアーセナル6勝、レスター4勝とほぼ拮抗しているのに対し、アウェイゲームではアーセナルの14勝1敗2分と敵地にめっぽう強い。今回の試合もガナーズにとってアウェイゲームとなるため勝利に大きな期待がかかる。
またレスターは失点数がリーグで2番目に多く、得点数でリーグ2位のアーセナルにとっては相性良い相手と言えるだろう。このように数字の上では圧倒的に有利なロンドンの赤いチームだが、難敵レスター相手に油断はできない。タイトル獲得へ負けられない試合が続くアーセナルは、優勝を長く待ち侘びるサポーターへ勝利を届けたい。
