アルゼンチン代表

 FIFA(国際サッカー連盟)は14日、ルワンダの首都キガリで理事会を開催。その中で、2026年にアメリカ、カナダ、メキシコの3カ国で共同開催されるFIFAワールドカップの開催方式が発表された。

 昨年11月から12月にかけて開催されたFIFAワールドカップカタール2022はアルゼンチン代表の優勝で幕を閉じた。カタール大会までは32チームが8グループに分かれ、各グループの上位2チームが決勝トーナメントに進出。言い換えると、16チームによる決勝トーナメントという方式が採用されていた。しかし、次回大会から参加チーム数が現行の32チームから48チームに拡大する。この決定を受けて、当初の案ではグループステージを「3チーム×16グループ」とする予定だった。各チームが2試合を戦った後、グループの上位2チームが決勝トーナメントに進出。現行の16チームによる決勝トーナメントから、32チームによる決勝トーナメントの開催が計画されていた。

 だが、世界中を熱狂させた4年に1度の大会が行われていた最中、FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長は「4チームによって争われたグループステージが成功を収めた。3チームで16グループなのか、4チームで12グループなのか、開催方式を再検討しなければならない」と発言。グループステージのフォーマットを再考することを明言していた。

 今回、正式に2026年の北中米大会のフォーマットが決定した。当初の予定通り決勝トーナメントに進出するチーム数が32チームに決まったが、グループステージのフォーマットはこれまでと同様に4チームとなる。参加チーム数の拡大に伴い、「4チーム×12グループ」という形式だ。W杯に出場する各チームはこれまで通り最低でも3試合を戦い、各グループの上位2チームに入った時点で決勝トーナメント進出が確定。3位となったチームも成績上位8チーム入れば決勝トーナメント行きの切符を掴むことができる。決勝トーナメントがラウンド32からスタートすることを受け、ベスト4に入ったチームは現行フォーマットよりも試合数が1試合多くなる。大会全体の試合数はカタール大会までの64試合から104試合まで増加する。

 FIFAは今回の決定について、「スポーツの品位、選手の福祉、チームの移動、商業的およびスポーツ的な魅力、さらにチームとファンの体験を考慮した徹底的な検討に基づき、FIFAワールドカップ2026の大会形式の改正案を3チーム×16グループから4チーム×12グループへ変更することとなりました。各グループ上位2チームと3位の上位8チームがラウンド32に進出する形は、満場一致での承認となりました。改正されたフォーマットは、談合のリスクを軽減し、すべてのチームが最低3試合を行うことを保証するとともに、出場チーム間にバランスのとれた休息時間を提供することを目的としています」と発表している。

 なお、北中米大会の決勝戦が2026年7月19日に開催されることも決まった。その他のスケジュールは未だ明かされていないものの、各国のリーグ戦は5月24日までに終了する予定。翌日の同25日からW杯に向けた準備期間が設けられることとなる。準備期間から大会閉幕日までの期間は56日間で、これは2010年の南アフリカ大会、2014年のブラジル大会、2018年のロシア大会と同様の日数だ。なお、前述の通り試合数の増加は確定事項のため、準備期間から大会開幕までの日数が短くなることが予想されている。詳細な2025年から2030年までの男子サッカー競技カレンダーは近日中に発表される見込みだという。