クリスタル・パレスは17日、パトリック・ヴィエラ監督の解任を発表した。また、コーチングスタッフを務めていたオシアン・ロバーツ氏、クリスティアン・ウィルソン氏、サイード・アイグン氏についても、クラブを離れることが発表されている。
現在46歳のヴィエラ氏は、現役時代にミラン、アーセナル、ユヴェントス、インテル、マンチェスター・Cなどで活躍。1996年から2005年にかけて在籍したアーセナルでは公式戦通算400試合の出場で32ゴール45アシストという成績を残し、合計11のタイトル獲得に貢献。また、2003-04シーズンには同クラブでプレミアリーグ無敗優勝を達成した。
1997年2月にデビューを飾ったフランス代表では、国際Aマッチ通算107試合に出場し6ゴール12アシストをマーク。FIFAワールドカップには3度出場し、1998年のフランス大会では優勝を経験。また、EUROにも3度出場し2000年大会では欧州制覇を成し遂げた。
2011年7月にマンチェスター・Cで現役を引退すると、その後は指導者に転身し、マンチェスター・Cのアカデミーやニューヨーク・シティ、ニースの指揮官を歴任。2021年7月にはクリスタル・パレスの監督に就任し、プレミアリーグ“復帰”を果たした。就任初年度の昨シーズンを12位という成績で終えると、今シーズンも安定した戦いを見せることができず、ここまで6勝9分12敗の成績で降格圏と「3」ポイント差の12位に低迷。リーグ戦で直近11試合は勝利から遠ざかっていた。
ヴィエラ監督の解任に際し、クリスタル・パレスのスティーブ・パリッシュ会長はクラブ公式サイトを通じて次のようなコメントを発表している。
「このような難しい決断を下すことになってしまったことは非常に残念だ。ここ数カ月間の成績により、我々はリーグ戦で不安定な立場に置かれている。プレミアリーグ残留のための最善のチャンスを得るためには、指揮官の交代が必要であると考えた」
「とはいえ、2021年夏の加入後にパトリック(・ヴィエラ監督)がもたらした影響は大きく、私をはじめ、スタッフ全員が彼を高く評価している。昨シーズン、彼はチームをFAカップ準決勝まで導き、エキサイティングなサッカーで12位という立派な成績を収めた。彼がチームにもたらした変化を考慮すると、クラブにとって挑戦的かつ重要なキャンペーンだったと言える」
「パトリックはクラブに全力を注いでくれた。我々は彼と彼のチームに深く感謝している。パトリック、オシアン、クリスティアン、サイードの今後の活躍を願っている」