クリスタル・パレスは21日、ロイ・ホジソン氏を同クラブの新監督に招へいしたことを発表した。任期は2022-23シーズン終了時までとなっている。
古巣の危機を受けて、イングランドでの経験豊富な指揮官が“現場復帰”を果たした。現在75歳のホジソン氏は、現役時代にクリスタル・パレスの下部組織からトップチームに昇格。イングランドを中心にプレーしていた。現役引退後は指導者に転身し、リヴァプール、インテルなど国内外で監督を歴任。2012年5月から2016年6月まではイングランド代表の指揮を執った。2017-18シーズンから2020-21シーズンまではクリスタル・パレスの監督を担当。2021-22シーズン限りでワトフォードの指揮官を退任した際、監督業からの引退を宣言していた。
監督就任に伴い、ホジソン氏はクリスタル・パレスのクラブ公式HPを通して下記のようにコメントを発表している。
「今回の監督就任は私にとって非常に光栄なことです。私にとって特別な意味を持つクラブに戻り、チームの状況を好転させるという重要な仕事を任されたのですから。目先の我々の目標は試合に勝ち始めること、そしてプレミアリーグ残留のために必要な勝ち点を獲得することです」
「クリスタル・パレスはファイティング・スピリットで知られているクラブです。1週間後の土曜日に行われるレスター戦を皮切りに、すべてのサポーターが我々と共に戦ってくれることを確信しています」
クリスタル・パレスは今季のプレミアリーグ28試合を消化した時点で、6勝9分13敗の勝ち点「27」で現在12位につけている。現時点で消化試合数に差こそあれど、降格圏に沈んでいる暫定18位ウェストハムとの勝ち点差は「3」。消化試合数がクリスタル・パレスより少ないチームも多く、12位ながらも残留争いを強いられている。
このような状況を受けて、クリスタル・パレスは17日にパトリック・ヴィエラ前監督の解任を発表。現役時代にアーセナルやフランス代表で数々のタイトルを勝ち獲ったヴィエラ氏は2011年7月にマンチェスター・Cで現役を引退すると、その後は指導者に転身。マンチェスター・Cのアカデミーやニューヨーク・シティ、ニースの指揮官を経て、2021年7月にクリスタル・パレスの監督に就任していた。就任初年度の昨シーズンは12位という成績で終え、今季も不安定な戦いが続くことに。退任が決まった時点でプレミアリーグ4連敗、11戦未勝利となっていただけでなく、4試合連続無得点が続いていた。19日にはプレミアリーグ第28節でアーセナルと対戦したものの、同試合はクラブのU-21チームを率いるパディー・マッカーシー氏が暫定監督として指揮。試合は1-4で敗れていた。
なお、ホジソン新監督の就任に伴い、マッカーシー暫定監督がトップチームのアシスタントマネージャーに就任した。レイ・ルイントン氏がトップチームのコーチに復帰することも決定し、ディーン・キーリー氏はGKコーチとして留任することになったという。マッカーシー氏の後任として、ダレン・パウエル氏がU-21チームの監督を務めることも伝えられた。