2026年のFIFAワールドカップに向けて、森保ジャパンの第二章が開幕する。初戦は24日、国立競技場で行われるウルグアイ戦だ。今まで日本代表を支えた主将の吉田麻也や長友佑都、川島永嗣らが招集外となり、FC東京のバングーナガンデ佳史扶やLASKリンツの中村敬斗ら4選手が初招集となるなど若返りが進んでいる。
【映像】「三笘薫は先発」森保監督会見、ウルグアイ戦の選手起用に言及
今回招集された選手の多くが20代前半の若い選手であり、将来を見据えた人選となっている。そんな我らの代表は南米の強豪相手にどのような試合を見せてくれるのだろうか。
“新生・森保ジャパン”見どころは?
新たな代表チームの初戦は厳しいものになるかもしれない。招集外となったベテランや怪我人がディフェンスラインに集中している。特にアーセナルで活躍する冨安健洋の不在の影響は大きい。ディフェンスのポジションであればどこでも高水準でこなしてしまうため、吉田や谷口彰悟が不在の中、非常に重要なピースになると考えられていた。予想外のイレギュラーに森保監督らはどう対応するのだろうか。
その采配のカギを握るのが新たに招聘したコーチ陣だろう。代表OBの名波浩氏と前田遼一氏をコーチとして迎え入れた。名波コーチは現役時代ジュビロ磐田を中心に活躍し、代表では10番を背負いワールドカップを戦った経験を持つ。前田コーチも現役時代はジュビロ磐田を中心に活躍し、代表では33試合10ゴールを記録した元ストライカーだ。代表で活躍した経験を持つ新たなコーチ陣も含め、選手らの起用法には注目が集まる。
ディフェンスラインに不安が残るものの、現在の代表には頼れる男がいる。イングランド、プレミアリーグで絶好調の三笘薫だ。圧倒的なドリブル成功率が持ち味の選手だったが、最近はオフザボールや守備などでも違いを見せることのできる選手に成長するなど穴のない選手へと進化を遂げている。ワールドカップでは後半からのジョーカー起用が続いていたが、森保監督が行った前日会見ではスタメン起用が明言された。
またワールドカップで2ゴールを決めた堂安律にも注目だ。直近のブンデスリーガの試合でも2試合連続ゴールを決めており、所属するフライブルグで活躍中。体調不良などもあったが調子が上がってきている。森保ジャパン第二章でも中心選手としての活躍が期待される。
新体制の初陣を勝利で飾りたい南米の強豪、ウルグアイ
ウルグアイはワールドカップの第一回で王者となった強豪国だ。現在FIFAランキングは16位であり、20位である日本より上に位置する。しかしウルグアイも招集外や怪我人に苦しめられている。グループステージ敗退に終わった昨年のワールドカップにおいて、複数の選手にスポーツマンシップに反した行為が見受けられた。そのため、エディンソン・カバーニ、ディエゴ・ゴディン、ムスレラ、ホセ・マリア・ヒメネスら主力選手が選外となっている。また世界屈指の対人能力を誇るロナルド・アラウホやリヴァプール所属のダルウィン・ヌニェス、フラメンゴで活躍するデ・アラスカエタらが怪我により離脱している。三笘とアラウホのマッチアップは間違いなく今回の試合の見どころであったため、非常に残念だ。
それでもレアル・マドリードで活躍するフェデリコ・バルベルデや守田英正とスポルティングで共闘するコアテスやウガルテなど脅威となる選手が選出されており、気を抜くことはできない。
今回のウルグアイ代表はディエゴ・アロンソ監督の解任に伴い、U20代表を指揮していたマルセロ・ブロリ監督が暫定で指揮を執る。南米屈指の強豪国も日本代表に勝利して新体制の初陣を勝利で飾りたいと思っているだろう。
野球のワールド・ベースボール・クラシックでは、”侍ジャパン”が列島を大いに盛り上げたが、今度はサッカー日本代表”サムライブルー”の出番だ。日本代表の選手たちにはサポーターを興奮の渦に巻き込む素晴らしい試合に期待したい。