アントニオ・コンテ

 トッテナムは26日、アントニオ・コンテ監督と双方合意のもと、契約を解除したことを発表した。

 現在53歳のコンテ監督は2021年11月にトッテナムの指揮官に就任。昨シーズンは途中就任ながら3シーズンぶりのトップ4フィニッシュへと導いて迎えた今シーズンは、タイトル獲得を目指して戦っていたが、カラバオカップ(リーグ杯)とFAカップで早々に姿を消し、チャンピオンズリーグ(CL)でもラウンド16敗退。プレミアリーグではCL出場圏内の暫定4位に付けているものの、首位を快走する宿敵アーセナルとは勝ち点差「20」を付けられており、今季も“無冠”が決定的となっている。

 そんななか、18日に行われたプレミアリーグ第28節サウサンプトン戦で、試合終盤に3-1のリードから2点を追いつかれて3-3のドローに終わると、試合後の会見の場でコンテ監督が不満を爆発。「これがトッテナムの物語だ。20年間このオーナーでやってきて、何も勝てていない」などと野心のないクラブ上層部やチームのメンタリティを痛烈に批判した。これにより、クラブとの関係悪化から解任が噂されていたコンテ監督は、26日に契約解除となった。

 なお、後任にはマウリシオ・ポチェッティーノ元監督やバイエルンを解任されたユリアン・ナーゲルスマン氏などの就任が噂されていたが、アシスタントコーチを務めていたクリスティアン・ステッリーニ氏が今シーズン終了まで暫定監督を務め、ライアン・メイソン氏がアシスタントコーチとなることも明らかになっている。

 指揮官解任を決断したトッテナムのダニエル・レヴィ会長は「プレミアリーグは残り10試合で、チャンピオンズリーグの出場権を争っている。私たちは全員、力を合わせる必要がある。クラブと素晴らしい忠実なサポーターたちのために、可能な限り最高な結果を出すため、誰もがステップアップしなければならない」と声明を発表している。