立ち技格闘技イベント「RISE」年間最大のイベント『Cygames presents RISE ELDORADO 2023』(26日、東京・有明アリーナ)のISKA世界ライトウエルター級(-65kg)タイトルマッチが行われ、ISKA世界ライトウェルター級オリエンタルルール王者ジェレミー・モンテーリョ(フランス)と、第6代RISEライト級王者原口健飛が対戦。4RKO勝利で原口が新王者に輝いた。
原口の入場前には、「リクエストした」という、LDHの5人組ヒップホップグループ「DOBERMAN INFINITY」がゲストで登場。普段使用している入場曲「We are the one」が生パフォーマンスで披露されるなど、ベルト奪取に向けてこれ以上ないお膳立て。一方で、ISKA世界ライトウェルター級オリエンタルルール王者に続き、K-1ルール王座とのダブル制覇を狙うモンテーリョも、気合みなぎる様子でリングに上がった。
今試合は、ISKAルールでラウンドごとに優劣をつける「ラウンドマスト」を採用。1R開始、原口が左ミドル、左フックに左ボディ……と、「左」の攻撃からどんどんプレッシャーをかける。解説の第7代RISEライト級王者・直樹も「明らかに気合が入ってますね」と、アクセル全開で飛ばしていく。身長180cmとリーチに勝るモンテーリョは、距離を取ってのミドルキック、掴んでのヒザなど、得意の足技で一撃必殺を狙う。ラウンド後のオープンスコアは3-0で原口を支持。
2Rも圧力をかけてパンチで攻める原口。モンテーリョの得意な距離になるのを避ける狙いもあるのだろう。ヒザ蹴りに注意を払いつつ、左右のフック、ボディと多彩な攻めで、このラウンドも3-0で支持を集める。
3Rからモンテーリョも盛り返してくる。左ロー、右ミドル、つかんでのヒザなど、自信のある足技のコンビネーションをこれでもかと打ち込む。かといって原口は防戦一方にはならず、パンチと三日月でボディを重点的に攻めていたのが印象的だった。判定は2名が原口、1名はモンテーリョに10-9をつけた。
そして4R。序盤とは違い、距離を取って左ミドルと右ローへの蹴りで展開をつくる原口。スタミナも切れてきたのか、モンテーリョも攻撃の数が減り、ガードする時間が続く。決定打は、原口がロープ際からふっと下がった瞬間に生まれた。ミドルに見せかけた左ハイが見事にモンテーリョの頭部にヒットしダウン。焦点が定まらない中、再度立ち上がりファイティングポーズを取るが、ワン、ツーのパンチで即座にレフリーストップ。原口は「ヨッシャー!」と雄叫びを上げ、勝利を噛みしめるようにリング上を歩いていた。
勝利者マイクを持った原口は「みなさん、やりました!このベルトを持って世界に行って、ISKA、RISEのベルトが世界最強ということを証明します。GLORYで絶対チャンピオンになって戻ってきます!」と自信に満ちた表情で宣言。まっすぐとした視線はすでに「vs世界」へと向いている模様だ。