トッテナムは29日、マネージング・ディレクター(MD)を務めるファビオ・パラティチ氏への処分を受けて声明を発表した。
パラティチ氏は、ユヴェントスの強化部門の責任者を務めていた時のコロナ禍における経費削減を目的とした虚偽会計や不正なキャピタルゲインなどの疑いなどで、今年1月にイタリアサッカー連盟(FIGC)から2年半の活動禁止処分が下された。
それでも、これはイタリアサッカー界での活動への処分であったため、2021年夏から在籍しているトッテナムでの活動に影響はなかった。しかし、今回、国際サッカー連盟(FIFA)はこの処分が世界的に影響されるように拡大したことを発表。これにより、パラティチ氏はトッテナムでの活動も禁止されることとなった。
なお、パラティチ氏は10日以内にFIFAの上訴委員会に対し、世界的な出場停止処分を上訴することができるが、処分が確定した場合にはトッテナムを退団しなければならない可能性も浮上している。
このような状況を受け、トッテナムは声明を発表。「2023年1月20日にFIGCがファビオ・パラティチ氏に科した制裁を世界中に拡大するというFIFA規律委員会の決定に関するメディア報道を受けて、クラブはFIFAに緊急で問い合わせました」と情報を精査していることを明らかにした。
「そして、FIFAは今日の午後遅く、FIFA規律委員会によってFIGCの制裁が世界中に拡大する決定が下されたことを書面で通知した。この委員会の審議は関係者への事前通知なしで行われた。拡大の詳細と、FIGCの制裁との相違点について、FIFAにはさらなる説明を早急に求めている」
「ファビオが昨日、クラブチャンネルでインタビューを受けた際は、彼もクラブもFIFAから決定を下されることを知らなかったことを明確にしておきます。FIGCの制裁は2023年1月20日に行われ、2023年4月19日に上訴されるという事実に基づいている。この件については適宜更新していく予定です」