「つまらなくて涙が引っ込んだ」 来賓の挨拶長すぎ問題 極力簡素化を決定する市議会も
運動会中断させ来賓議員が挨拶 子どもたちは唖然
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 卒業シーズンも一段落し、まもなく入学シーズン。そんななか、ある自治体の議会が入学式や運動会などの学校行事の「来賓の挨拶」を「短くしよう」と決定した。

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 2年前の春、SNSでは「来賓いらない」という言葉が話題になった。近年、コロナの影響で入学式や卒業式などの式典が縮小・簡略化していて、来賓も自粛。

 そのような状況で、改めて「来賓は不要だった」という声がコロナ禍前の卒業式経験者からSNSに多く寄せられた。

 特に不評だったのが、来賓による“長すぎる挨拶”。「話が長すぎるからマジで苦痛だった」「地元議員でエライ人だか知らないけどなぜ来るの?」「話の内容は覚えてないけどつまらなくて涙が引っ込んだのは覚えてる」という声があがった。

 多くの場合、来賓として招かれる地元の議員が、議長名義の統一された挨拶文を読み上げるだけ。それなら議員が来る必要はあるのか。出席そのものを疑問視する声も。

「つまらなくて涙が引っ込んだ」 来賓の挨拶長すぎ問題 極力簡素化を決定する市議会も
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 そんななか、埼玉県の羽生市議会は2021年9月の全員協議会で、議員の行事への出席や挨拶を極力簡素化することを決定。

 卒業式では、議員はあくまでも議長の代理であるとして、自身の話は慎んで挨拶を簡潔にすること。運動会では、招待されたとしても挨拶そのものを廃止することとした。

 以前、遅れてきた来賓の議員が運動会を中断させて挨拶し、子どもたちを困惑させてしまうこともあったとか。

 ある議員は「子どもたちは運動会を中断してまでする来賓のあいさつを全く求めていない」と断言した。

 また、当時の全員協議会での議論について聞いたところ、「子どもたちが主役の行事なのに、『議員が出て長い挨拶をするのはどうなのか?』という話になり、議会全体で廃止を決めた」とのことで、特に反対意見もなかったそうだ。

 議会は、卒業式や運動会などに議員を呼ぶべきなのか見直すよう、学校行事を担当する教育委員会などに呼び掛けている。

 それに対し、羽生市教育委員会は議会の方針を尊重するとしている。(『ABEMAヒルズ』より)

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