デクラン・ライス

 アーセナルがウェストハム所属のイングランド代表MFデクラン・ライスの獲得に自信をのぞかせているようだ。30日、イギリス紙『イブニング・スタンダード』が伝えている。

 現在24歳のライスはチェルシーのアカデミー出身で、2013年夏にウェストハムの下部組織へ移籍した。2017年5月のトップチームデビュー以降は、瞬く間に中盤の主軸に定着し、今シーズン開幕前にはキャプテンに就任。同クラブでここまで公式戦通算229試合に出場し12ゴール13アシストをマークするなど、中心選手として活躍している。

 ライスとウェストハムとの現行契約は2024年6月末まで。契約には1年間の延長オプションも付随しているものの、今シーズンのチーム成績低迷の影響もあり、ライス自身はウェストハムと新契約を締結することに難色を示しているという。ここまでアーセナルやマンチェスター・C、マンチェスター・U、“古巣”チェルシーなど多くの強豪クラブからの関心が明らかになっており、今シーズン終了後の去就には大きな注目が集まっている。

 熾烈な争奪戦も予想されるライスだが、現在アーセナルが獲得への自信をのぞかせているようだ。同クラブを率いるミケル・アルテタ監督は中盤の戦力拡充を熱望しており、アンカーとインサイドハーフ両方でプレー可能なライスの能力を高く評価。クラブ側もこうした指揮官の意向を汲み取り、同選手を夏の移籍市場における“トップターゲット”に据えていると報じられている。

 残り10試合となったプレミアリーグで首位に付けるアーセナル。来シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)出場権確保は濃厚と見られており、19年ぶりのリーグ制覇への期待も高まっている。同クラブは来シーズンのCL出場権と今シーズン示した競争力の高さが、ライス争奪戦を優位に進める上で重要な要素になると考えているという。こうしたことから、競合クラブこそ多いものの、アーセナルは同選手の獲得に自信を深めているようだ。

 なお、争奪戦のライバルになると見られているチェルシーに関しては、来シーズンのCL出場権確保が現状難しく、ライスと親交の深いイングランド代表MFメイソン・マウントの去就も不透明になっていることから、争奪戦を制する可能性は以前より低くなっていると伝えられている。