試合前の永遠に続く罵り合いから一転、蓋を開けたら“ひたすら離れてカウンター”の頭脳戦を見せたバッドナマズ。前に出るとヒザのエンドレス攻撃で宿敵・皇治の持ち味を消し去り、判定勝利を収めた。
4月1日に大阪・丸善インテックアリーナ大阪で開催された「RIZIN.41」。皇治(TEAM ONE)と芦澤竜誠(Battle-Box)の対戦は、芦澤が2-1で判定勝ちを収めRIZINデビュー戦を勝利で飾った。今後はMMAファイターへと転身し、新たなステージへと進む。
試合以上にトラッシュトークや会見席で殴り合いと話題をさらい続けた両者。ことリング外の話題に注目が集まったが、両者のマッチアップは戦前の喧嘩マッチとは大きく異なる芦澤のクレバーな試合運びが目立つ内容となった。
1ラウンド、ロー、ミドルと蹴りから入った芦澤に、皇治もカーフを蹴りながらプレッシャーをかける。芦澤はサークリングで足を使いながらハイキックやヒザを叩き込む。2ラウンド、近い距離で勝負したい皇治に対して芦澤は下がって前蹴り、バックブローとトリッキーな攻撃で皇治に何もさせない。パンチを貰っても「効いてねえぞ」とふてぶてしく挑発、これに皇治もコーナーに詰めパンチを狙うが、ヒザを合わせられグラつく場面も見られた。
最終3ラウンド、皇治のプレッシャーにヒザを合わせる芦澤の攻撃が続く。パンチを当てたい皇治だが、芦澤のパンチに目尻をカット、執拗なヒザ攻撃にパンチは当たらず時間が過ぎ去った。ほぼ芦澤の独壇場となった3ラウンド9分。判定で1人のジャッジが皇治を支持すると「何でだ?」と芦澤は苦笑いも結果は2-1で芦澤の判定勝ち。
キック・ラストマッチを宣言していた芦澤は、今後はMMAへ転向。「皇治軍団は悔しく帰るんだろうな」と皇治の応援団も多い大阪の観客を煽りブーイングを浴びると、勝利の「ナマズ音頭」を絶唱。リング上のラウンドガールに歩み寄ると、RIZINガールは顔をこわばらせるも笑顔で対応。最後はシャンパンをリングにぶちまけ観客の「ナマズ!」コールを背に最後までヒールを貫いた芦澤が「RIZIN.41」のフィナーレを自分色に染めた。
ⒸRIZIN FF