チェルシーvsアストン・ヴィラ

 プレミアリーグ第29節が4月1日に行われ、チェルシーとアストン・ヴィラが対戦した。

 前節は降格圏に沈むエヴァートンに最終盤で追いつかれ、勝ち点「3」を逃した10位のチェルシー。3月に入ってからは復調の兆しを見せていたものの、公式戦での連勝が「3」で止まることとなった。今節は本拠地『スタンフォード・ブリッジ』にリーグ戦4試合負けなしと好調を維持している11位アストン・ヴィラを迎え、公式戦2試合ぶりの勝利を目指す。

 チェルシーはジョアン・フェリックス、カイ・ハフェルツ、ミハイロ・ムドリクが前線を形成。そのほか、エンソ・フェルナンデスやマテオ・コヴァチッチらが先発に名を連ねた。対するアストン・ヴィラはオリー・ワトキンスやエミリアーノ・ブエンディアら主力が順当にスタメン入り。また、ヒザの負傷で長期離脱を強いられていたブバカル・カマラが実戦復帰を果たしている。

 最初に決定機を迎えたのはチェルシー。6分、前線からのハイプレスでアストン・ヴィラのビルドアップを引っ掛けると、最後はムドリクがボックス内からシュートを放ったが、GKエミリアーノ・マルティネスの好守に阻まれ得点ならず。アストン・ヴィラは直後の7分に後方からのパスで相手DFラインの背後に抜け出したワトキンスがボックス内からシュートを放ったが、こちらは枠の左へ外れた。

 17分、アストン・ヴィラはボックス内左でボールを受けたブエンディアがマイナスに流し、待ち構えていたジョン・マッギンがダイレクトシュートを放ったが、ボールは惜しくもクロスバーを直撃。続く18分にはドウグラス・ルイスが中盤から最前線へボールを送ると、処理を試みたマルク・ククレジャのヘディングがDFラインの背後にこぼれる。これに反応したワトキンスがGKの頭上を抜くループシュートでネットを揺らし、アウェイチームが先手を取った。

 ボール保持率を高めるチェルシーはすぐさま反撃。ボックス内左でククレジャのパスを引き出したJ・フェリックスがカットインから右足を振り抜く。しかし、枠を捉えたシュートはGKマルティネスの好セーブに阻まれた。31分には最前線でコヴァチッチの鋭い縦パスを引き出したムドリクが、ボックス内まで侵入し右足でゴールを狙う。しかし、精度を欠いたシュートはGKマルティネスにキャッチされた。

 圧力を強めるチェルシーは35分に左CKの流れからJ・フェリックスに決定機。さらに43分には敵左サイドを攻略し、ボックス内中央のハフェルツにシュートチャンスが訪れたが、どちらも決め切ることができない。前半アディショナルタイムにはE・フェルナンデスのクロスにベン・チルウェルが頭で合わせてネットを揺らしたが、接触プレーの際にファウルがあったとしてゴールは認められず。前半はこのまま0-1で終了した。

 後半も開始直後から圧力を強めるチェルシーだったが、スコアボードを動かしたのはまたもアウェイチームだった。56分、左CKのこぼれ球を拾ったジェイコブ・ラムジーがボックス手前中央へ流すと、後方から走り込んだマッギンが狙い澄ましたミドルシュートをゴール右隅に突き刺しネットを揺らした。アストン・ヴィラがリードを2点に広げる。

 2点のビハインドを負ったチェルシーは、次々とフレッシュな選手を投入し、敵陣ゴール前まで迫っていく。61分には味方との巧みな連携でボックス内左に抜け出したJ・フェリックスが至近距離からシュートを放つも、決め切ることができず。65分には途中出場のノニ・マドゥエケがボックス内右の深い位置に侵入し、折り返しを受けたこちらも途中出場のエンゴロ・カンテが右足で狙ったが、シュートは枠をわずかに外れた。

 その後も主導権を握り続けたチェルシーは、再三決定機を作り出すも、GKマルティネスを中心としたアストン・ヴィラの守備を崩し切ることができず。試合はこのまま0-2で終了し、チェルシーはリーグ戦4試合ぶりの黒星を喫した。対するアストン・ヴィラはリーグ戦5試合負けなしとしている。次節は4日に行われ、チェルシーはホームでリヴァプールと、アストン・ヴィラはアウェイでレスターと対戦する。

【スコア】
チェルシー 0-2 アストン・ヴィラ

【得点者】
0-1 18分 オリー・ワトキンス(アストン・ヴィラ)
0-2 56分 ジョン・マッギン(アストン・ヴィラ)