“日本MMA、最後の大物”の世界デビューは、顔面へのサッカーボールキックで大きく後方に吹っ飛びヒヤリとする場面も、最後は凶暴すぎる鉄槌で対戦相手をボコボコにしての大逆転TKO勝利。勝利者インタビューで誰一人として日本語が通じないこの日一番の緊急事態に、名物リングアナが披露した「とっさの日本語対応」にも注目が集まった。
3月31日にタイ・バンコクで開催されたONE CHAMPIONSHIP「ONE Friday Fights11」に修斗世界バンタム級王者の安藤達也が初参戦。アリ・モタメド(イラン)を相手に、ダウンを奪われながらも、最後はパウンドで逆転して2ラウンドTKO勝ちを収めた。
1ラウンド序盤、次々とカウンターを合わせてパンチを当てるなど、我流の変則攻撃を披露した安藤のパフォーマンスに「とんでもない瞬発力」「山本“KID”徳郁みたいだ」とファンが大興奮する上々の滑り出し。しかし前への意識が強すぎたか、ラウンド中盤には飛び込みざまにモタメドの右ショート〜顔面へのサッカーボールを被弾し、仰け反るように後方に倒れる場面も見られた。
それでも驚異的な回復力でリカバリーした安藤は2ラウンド、ハイの蹴り際を狙いすまして左フックでモタメドをなぎ倒すと、一気に詰めて上から鉄槌の嵐。さらにヒジも打ち下ろす一方的な展開に持ち込む。ここが勝負とみた安藤は、額が割れ血まみれの相手に容赦ない追い打ちでボコボコに。モタメドは「もうやめてくれと」訴えるような目で戦闘不能状態となり、ここでレフェリーが試合を止めた。
何度かニアダウンでよろけるシーンも連発しながらの大逆転劇。「ジェットコースターのような試合」「スリルを楽しむような戦いだ」と興奮気味の反応が殺到。一方では「選手生命を自ら削るスタイル」など余りにもリスキーな試合展開に対する心配の声も上がった。
そんななか勝利者インタビューでは笑える珍場面も。英語で質問したアナウンサーに安藤や陣営は「???」の緊急事態。何となく空気を察した安藤が「日本語でいですか?」とONEのドミニク・ラウ・リングアナに質問すると「調子があまり良くなくて、調子を掴むまで時間がかかったんですけど、諦めないところを見せられて良かったです」と日本語でコメント。すると、ドミニクさんがその場のノリで安藤のメッセージを英語で意訳。危機を乗り切った。
「日本語ちょっと話せます。凄いですね」とたどたどしく切り替えしたドミニクさん。お馴染みの名物アナのとっさの日本語対応にABEMA視聴者からは「ドミニクさん日本語できるんだ」「優秀すぎる」「ミッチさんありがとうございます」と大盛り上がりだった。
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