イマノル・アルグアシル

 ラ・リーガ第27節が2日に行われ、レアル・ソシエダはビジャレアルに0-2で敗れた。試合後、スペインメディア『マルカ』がレアル・ソシエダを率いるイマノル・アルグアシル監督のコメントを伝えた。

 試合は75分にナイジェリア代表FWサムエル・チュクウェゼが倒されて得たPKを元スペイン代表MFダニ・パレホが決めてビジャレアルが先制。直後の81分にはセネガル代表FWニコラス・ジャクソンが強引な突破からシュートを沈め、勝負を決定付けた。試合はこのままタイムアップ。レアル・ソシエダにとってはラ・リーガ4試合ぶりの黒星となった。

 試合後、アルグアシル監督は「最初の20分間は良い攻撃が出来ていたし、実際にいくつかのチャンスもあった。しかし、その後はビジャレアルの方が良かったと思う。ハーフタイムが明け、我々は再び良くなって、先制のチャンスも少なくなかった。しかし、我々はゴールを奪うことができず、反対に彼らはチャンスを最大限に活かした」と総括した。

 アルグアシル監督の言葉通り、前後半それぞれの序盤にレアル・ソシエダのチャンスシーンは決して少なくはなかった。5分には右サイドでボールを持った日本代表MF久保建英がカットインから左足を振り抜いており、16分にも右からのクロスボールをノルウェー代表FWアレクサンダー・セルロートがヘディングシュート。双方ともに枠を捉えた一撃はビジャレアルの元スペイン代表GKホセ・マヌエル・レイナに阻まれる。後半立ち上がりの53分にはペナルティエリア右でボールを拾った久保が左足で狙うも、クロスバーを直撃していた。アルグアシル監督は「明らかにチャンスはあった。もう少しだけ明確なプレーをし、時間を有効に使えれば、レイナにもっと仕事をさせることができたと思う。ゴール前での改善点があることは事実だが、良いシーンもあった。結果がこうなってしまい残念だ」と話し、敗戦を悔やんだ。

「我々は悪くないシーンを作りながらも、70分前後までに試合を決めることはできなかった。そこで試合を失った。中立的な立場の観客にとっては面白い試合だったと思うし、勝ったキケ(・セティエン監督)にとっても良い試合になったはず」

 今節は他会場で行われた一戦で5位ベティスが3位アトレティコ・マドリードに0-1で敗れたため、現時点で4位レアル・ソシエダとベティスの勝ち点差は「3」のままとなっている。だが、6位ビジャレアルとの勝ち点差は「4」まで縮まった。アルグアシル監督は「ライバルに勝ち点『3』を奪われたのは明らかだ」とチャンピオンズリーグ(CL)出場権を争うチーム同士の“直接対決”で敗れたことを悔やみつつも、「この時点で勝とうと引き分けようと負けようと、最後まで決着はつかない。我々は目の前の1試合で出来る限りの勝ち点を積み上げられるように努力していく。ビジャレアルもこの争いに加わっているが、4位はまだ我々のものだ」と話し、シーズン終盤のCL出場権争いに向けた自身の考えを明かしている。

「タフな戦いになるだろう。 というのも、多くのチームが美しいゴールを目指して争っているからだ。残り5試合、4試合、あるいは3試合ほどになってみないとこの争いの決着はつかないはずだ。我々が最後まで勝ち残ることができるかどうか見てみようじゃないか」

【ハイライト動画】CL出場権争いの“直接対決”はビジャレアルに軍配