マテオ・レテギ

 アルゼンチン1部リーグのティグレに所属しているイタリア代表FWマテオ・レテギが、自身の将来について語った。イタリアメディア『ガゼッタ・デッロ・スポルト』が伝えている。

 現在23歳のレテギはアルゼンチンの首都ブエノスアイレスのサン・フェルナンドで産声を上げた。サッカー選手としてだけでなくフィールドホッケー選手としてもプレーしていた経験がある23歳のストライカーは、名門ボカ・ジュニオルスからレンタル移籍したティグレでその才能を開花させ、2023シーズンのリーグ戦では公式戦9試合の出場で7ゴールと得点を量産。現在は得点ランキングのトップを走っている。

 また、レテギはアルゼンチン一筋でプレーしながらイタリア国籍も保持しており、3月のインターナショナルマッチウィークでは“アズーリ”に初招集された。23日に行われたEURO2024予選・グループC第1節のイングランド代表戦でデビューを飾ると、2点ビハインドで迎えた後半に反撃の狼煙を上げる1点を決める。デビュー戦で挨拶代わりの得点を挙げた3日後、第2節マルタ代表戦でもコーナーキックからのヘディングシュートで2試合連続ゴールを記録。デビューから2戦連発と、ヨーロッパでの経験が皆無であるにもかかわらず類稀な得点能力を発揮して見せた。

 一躍イタリアでの注目度が高まっているレテギは、ヨーロッパの2022-23シーズン終了後に“ステップアップ”の可能性が取り沙汰されている。移籍市場に精通するイタリア人記者のファブリツィオ・ロマーノ氏はフランクフルトが獲得に向けて動いており、インテルも関心を示していると報じていた。

 このような状況の中、レテギは「僕が次にプレーするクラブはヨーロッパのどこかのクラブになる」と発言。「移籍に関する手続きは僕の父に任せているんだ。今現在、僕の心は100%ティグレにある。既にコパ・スダメリカーナが始まり、日曜日にはゴドイ・クルスと対戦する。僕が今関心を示してるのは目の前の試合だ」と続け、現時点での具体的な移籍先については言及を避けた。

 一方で「クラブの会長は夏の時点で僕が売られる可能性があると言っていた。決して悪い発言ではないよ。クラブレベルのサッカー界で、最も競争力の高い争いはヨーロッパで繰り広げられている。ここでサッカーをする人なら誰でも夢見ることなのだから」とも話し、夏の移籍市場での“欧州上陸”を示唆。現時点では何も具体的な動きがないことを認めつつも、移籍先として考えているリーグの名前を明かした。

「どのリーグでプレーしてみたいかって?もちろんイタリアでプレーしたいけど、それはまだ先の話だ。ただ、たくさんゴールを決めて、リーグの主役と呼べる選手になれたら素晴らしいね。そして、歴史上最も重要なチームのひとつであるイタリア代表のために、これからも多くのゴールを決めたい」