アトレティコ・マドリード

 ラ・リーガ第28節が9日に行われ、アトレティコ・マドリードとラージョ・バジェカーノが対戦した。

 現在絶好調のアトレティコ・マドリードはラ・リーガ4連勝中。直近のラ・リーガ11試合を8勝3分と無敗で駆け抜け、気が付けば2位レアル・マドリードの背中も見えてきている。今節は敵地でラージョ・バジェカーノと対戦。ラージョ・バジェカーノはヨーロッパのカップ戦を狙える順位につけていたものの、直近7試合は5分2敗と未勝利が続いている。

 アトレティコ・マドリードはアントワーヌ・グリーズマン、ロドリゴ・デ・パウル、コケらを先発に送り出した。GKヤン・オブラクはこれでアトレティコ・マドリードでの公式戦出場試合数が「390」に到達し、クラブの外国籍選手出場試合数記録を塗り替えている。一方、ラージョ・バジェカーノのスタメンにはラウール・デ・トマスやアルバロ・ガルシアらが並んだ。“古巣戦”のラダメル・ファルカオはベンチから出番を待つ。

 試合の均衡が破れたのは22分。アトレティコ・マドリードは自でフリーキックを跳ね返したところからカウンターを発動。ヤニック・カラスコとのパス交換からグリーズマンが左サイドを突破。2タッチ目で中央のスペースへ流し入れると、走っていたアルバロ・モラタには届かなかったものの、DFに当たって流れたボールはファーサイドのナウエル・モリーナの元へ。長い距離を駆け上がってからダイレクトで右足シュートを沈め、アトレティコ・マドリードが先手を取った。ゴール後には先日母を亡くし、現在は母国に帰国しているアンヘル・コレアのユニフォームを掲げ、悲しみに暮れる友人にゴールを捧げる意思を示している。

 続く24分、アトレティコ・マドリードは左コーナーキックを獲得。カラスコが右足で狙ったボールを競り勝ったマリオ・エルモソが頭で叩き込み、アトレティコ・マドリードが2点をリードしてハーフタイムに突入した。

 後半に入ると立ち上がりにラージョ・バジェカーノがチャンスを作り出す。49分、イバン・バジウがイシ・パラソンとのワンツーで右サイドを突破。ボールスピードのある折り返しはディフレクションした末にGKオブラクに弾かれ、こぼれ球がフランシスコ・ガルシアの元へこぼれたものの、ヘディングシュートはわずかに合わなかった。

 60分には右サイドに流れたグリーズマンが寄せてきた相手をかわして中央へ繋ぐと、パスを受けたモラタがフロリアン・ルジューヌに倒される。一度はイエローカードが提示されたものの、オンフィールドレビュー(OFR)の末にカードの色が変更。ルジューヌにはレッドカードが提示され、ラージョ・バジェカーノは1人少ない状況で2点を追いかけることとなった。

 69分にはアトレティコ・マドリードにビッグチャンスが到来。ペナルティエリア手前右寄りの位置でボールを持ったグリーズマンが左足で斜めの方向にパスを付けると、直前のプレーでピッチに送り出されたばかりのサウール・ニゲスがダイレクトでペナルティエリア左に繋ぐ。走り込んだモラタがフリーでフィニッシュを狙ったものの、シュートはわずかに枠を外れた。

 その後はアトレティコ・マドリードが試合を優位に進めながらも、ラージョ・バジェカーノは途中からピッチに立ったファルカオがゴールに迫る場面も作る。85分にはラージョ・バジェカーノ。敵陣ペナルティエリア手前左寄りの位置でパスを受けたフラン・ガルシアが左足を振り抜くと、強烈な一撃がゴールネットに突き刺さる。ラージョ・バジェカーノが終盤に1点を返した。

 最終的にこれ以上スコアは動かずに試合はタイムアップ。絶好調のアトレティコ・マドリードが5連勝を飾り、2位のレアル・マドリードとの勝ち点差を「2」まで縮めた。一方のラージョ・バジェカーノは8戦未勝利に。3戦ぶりの黒星を喫し、順位は9位に後退した。

 次節、アトレティコ・マドリードは16日にアルメリアをホームに迎える。一方、ラージョ・バジェカーノはホームでの連戦となり、14日にオサスナと対戦予定だ。

【スコア】
ラージョ・バジェカーノ 1-2 アトレティコ・マドリード

【得点者】
0-1 22分 ナウエル・モリーナ(アトレティコ・マドリード)
0-2 24分 マリオ・エルモソ(アトレティコ・マドリード)
1-2 85分 フランシスコ・ガルシア(ラージョ・バジェカーノ)