サムエル・チュクウェゼ

 ビジャレアルのナイジェリア代表FWサムエル・チュクウェゼは、今夏の移籍市場での注目株になる可能性があるようだ。9日、スペイン紙『マルカ』が報じている。

 1999年5月22日生まれのチュクウェゼは現在23歳。2017年にナイジェリアからビジャレアルの下部組織に加入すると、2018年9月にトップチームデビューを果たした。爆破的なスプリント力と、切れ味鋭いドリブルを武器にプレータイムを増加させていった同選手だが、ウナイ・エメリ前監督就任以降は、“ジョーカー”としてのプレータイムこそ与えられるものの、先発出場の機会は減少傾向に。それでも、昨年10月に就任したキケ・セティエン監督の下でスタメンの座に返り咲くと、ここまでの公式戦38試合に出場し13得点10アシストを記録するなど、ついに覚醒の時を迎えている。

 8日に行われたラ・リーガ第28節レアル・マドリード戦にも先発出場したチュクウェゼは、全3得点のうち2得点を挙げ、残り1得点にも絡む圧巻の活躍を見せた。『マルカ』は、「クラブの記憶として長く語り継がれるアンソロジー的なパフォーマンス」と絶賛するとともに、この試合でのパフォーマンスはチュクウェゼの価値を高騰させるものになると指摘。実は、昨夏の移籍市場でプレミアリーグへの移籍が近づいていた同選手だが、ビジャレアル側が期待するようなオファーは提示されず、最終的には残留することになったことを報じている。

 そして今夏の移籍市場でビジャレアル側は、2024年6月30日までの現行契約を延長するか、それとも金銭的見返りを求めて売却するかの選択に迫られるという。今現在は契約延長に向けた方針のようだが、今夏の移籍市場で確実に届くであろう同選手への獲得オファーの金額を見る必要があるとのこと。なおチュクウェゼの契約解除金は、今夏に1億ユーロ(約144億円)から8000万ユーロ(約115億円)にまで引き下がるようだ。

 果たして今夏、ビジャレアルとチュクウェゼはどのような決断を下すのだろうか。