チャンピオンズリーグ(CL)・準々決勝ファーストレグが11日に行われ、ベンフィカ(ポルトガル)とインテル(イタリア)が対戦した。
今季のCLにて、ベンフィカはパリ・サンジェルマン(フランス)と同居したグループHを4勝2分の成績で終え、首位通過を果たした。決勝トーナメント1回戦(ラウンド16)ではクラブ・ブルッヘ(ベルギー)を2戦合計7-1で退け、2シーズン連続の準々決勝入り。7日に行われたプリメイラ・リーガ第27節ポルト戦、“オ・クラシコ”は1-2で落としたものの、それまでは公式戦8連勝を飾っていた。この試合に向けて、アレハンドロ・グリマルド、ラファ・シルヴァ、ゴンサロ・ラモスらの主力が先発に送り出されている。
一方、インテルはグループCを3勝1分2敗でフィニッシュし、バイエルン(ドイツ)に次ぐ2位通過。ラウンド16ではポルト(ポルトガル)と対戦し、ファーストレグで決めたロメル・ルカクのゴールを守り切る形で12シーズンぶりの準々決勝に駒を進めた。久々の準々決勝を戦うインテルだが、現在のチーム状況は決して良いとは言えない。公式戦では3月5日に行われたセリエA第25節のレッチェ戦を最後に白星から遠ざかっており、6戦未勝利という状況が続いている。“復活”を目指す敵地開催のファーストレグに向けて、ラウタロ・マルティネス、ニコロ・バレッラ、フェデリコ・ディマルコらがスタメンに入った。
試合は序盤からホームチームがより多くのチャンスを作り出す。16分、左サイドを駆け上がったグリマルドがクロスボールを送ると、ファーサイドの相手に当たってこぼれたボールにR・シルヴァが反応。ダイレクトで右足を振り抜いたが、ここはGKアンドレ・オナナに弾き出された。19分にはG・ラモスのポストプレーからジョアン・マリオが右足で狙ったものの、シュートはジャストミートせずにゴール左へ。
対するインテルは25分、敵陣でクリアボールを回収したフランチェスコ・アチェルビが左足でミドルシュートを放ったものの、ここは枠を外れた。前半はこのままスコアレスで終了している。
後半に入ると試合が動く。51分、自陣でのビルドアップから、ボールを持ったアレッサンドロ・バストーニが中央左寄りのスペースを持ち運ぶ。そのまま前進してアーリークロスを送ると、ファーサイドに走り込んだバレッラがヘディングシュートを沈めた。インテルが敵地で均衡を破り、貴重な先制ゴールを記録した。
1点ビハインドとなったベンフィカは56分、敵陣右サイドで細かくパスを繋ぎ、ペナルティエリア右の深い位置にJ・マリオが侵入。マイナスへの折り返しはフリーで入ってきたグリマルドの元へ向かったが、シュートはジャストミートせず。その後R・シルヴァのシュートもデンゼル・ダンフリースの体を張った守備に阻まれた。
終盤に差し掛かった80分にはインテルに絶好機が到来。右サイド高い位置で前を向いたダンフリースがクロスボールを送ると、これがJ・マリオのハンドを誘発し、インテルにPKが与えられた。キッカーを務めるのは途中出場のルカク。GKオディッセアス・ヴラホディモスにコースを読まれながらもゴール右下に流し込み、インテルが大きな追加点を記録した。
ベンフィカは後半アディショナルタイム、ダヴィド・ネレスのスルーパスに抜け出したG・ラモスがチャンスを迎えたものの、左足で放ったシュートはGKオナナのセーブに阻まれる。試合はこのままタイムアップを迎えた。
公式戦7戦ぶりの白星を飾ったインテルが、CL制覇を成し遂げた2009-10シーズン以来となるベスト4進出に向けて大きな勝利を掴んだ。一方のベンフィカは1週間後、19日にインテルのホーム『ジュゼッペ・メアッツァ』にて行われるセカンドレグで逆転を狙う。
【スコア】
ベンフィカ 0-2 インテル
【得点者】
0-1 51分 ニコロ・バレッラ(インテル)
0-2 82分 ロメル・ルカク(PK/インテル)