久保建英

 レアル・ソシエダの日本代表MF久保建英が、15日に行われるラ・リーガ第29節アスレティック・ビルバオ戦を前に、インタビューに応えた。13日、スペイン紙『マルカ』が伝えている。

 昨夏の移籍市場でレアル・ソシエダに加入して以降、すぐさまイマノル・アルグアシル監督の信頼を勝ち取り、定位置を確保した久保建英。すでにラ・リーガで6得点をマークし、MF乾貴士(現清水エスパルス)が保持していた同リーグにおける1シーズンの日本人最多得点記録を塗り替えるなど、充実したシーズンを送っている。そんな久保は今節、自身初となる『サン・マメス』での“バスク・ダービー”に臨む。

 本拠地『アノエタ』で行われた前回の“バスク・ダービー”では、追加点を挙げる活躍を見せ、3-1の勝利に貢献した久保。今季2度目の“民族の祭典”を前に、スペイン版『DAZN』に出演した同選手は「アノエタ以外に好きなスタジアムを3つ挙げろと言われたら、まず間違いなくサン・マメスは挙げますね」としつつ、「たとえライバルであっても、ファンの絆は固く、雰囲気がとても壮大なので、モチベーションが上がります。直接的なライバルということもあって、なおさらです」と率直な思いを明かした。

 ラ・リーガも3分の2を消化し、残すところは、今節を入れて10試合になったレアル・ソシエダ。しかし終盤戦にかけては、アスレティック・ビルバオやベティス、加えて3強との対戦も控えているなど、厳しい日程が続くなかで久保は「多くの人が口を揃えて言うのは、チームと選手の良し悪しを決めるのは最後の10試合だということ。今季のように、残っている対戦カードが重要であればあるほどです。僕たちの前には、同じものを目指して戦うチームが、そしてより大きなチームも立っています」と口にした。

 続けて、同選手は「今こそ、シーズンを通してやってきたことを発揮するとき。このラ・リーガの舞台で自分たちの実力を示して、ファンが待ち望んでいた、近年稀に見るほどの大きな喜びを与えたいです」と宣言。さらに「自信はありますが、ただ自信があるだけではダメで、1試合1試合、結果を出していかなければなりません。最後の10試合は、(負ければ)もう明日がこないという思いでプレーしていきます」とチャンピオンズリーグ出場権獲得に向けての気概を示している。

 “ラ・カテドラル(大聖堂)”の異名を取る、アスレティック・ビルバオの本拠地『サン・マメス』。純血主義を信条に、バスク人のみがプレーすることを許されるその神聖なスタジアムは、これまでに数多くの対戦相手を返り討ちにしてきた。昨シーズンのレアル・ソシエダも0-4の完敗を喫しているが、ラスト10試合の初戦となる“バスク・ダービー”はどのような結末を迎えるのだろうか。そして久保は、チームを勝利に導くことができるのだろうか。