チェルシーvsブライトン

 プレミアリーグ第31節が15日に行われ、チェルシーとブライトンが対戦した。

 前節はウルヴァーハンプトン(ウルブス)に完封負けを喫し、フランク・ランパード暫定監督の初を白星で飾ることができなかったチェルシー。現在はリーグ戦4試合未勝利となっており、今節は本拠地で何としても勝利を掴みたい。対するブライトンは前節トッテナムに競り負け、リーグ戦6試合ぶりの黒星を喫した。現在は勝ち点「46」の暫定7位と、欧州コンペティションへの出場権も狙える位置に付けている。更なる上位進出に向けて、敵地と言えど勝ち点を持ち帰りたいところだ。

 チェルシーはエンソ・フェルナンデスやラヒーム・スターリング、ミハイロ・ムドリクらがスタメン入り。対するブライトンはモイセス・カイセド、アレクシス・マック・アリスター、ソリー・マーチらが順当に先発出場。日本代表FW三笘薫もスタメンに名を連ねた。

 最初のチャンスは3分のブライトン。敵陣左サイドでボールを受けた三笘が、外側を駆け上がったペルビス・エストゥピニャンにパス。エストゥピニャンがグラウンダーのクロスをボックス内に送ると、マック・アリスターが滑り込みながらこのボールに合わせたが、シュートは惜しくも枠の左へ外れた。8分には三笘がドリブルでボックス内左に侵入し、マイナスの折り返しにマック・アリスターが合わせたが、シュートは惜しくも枠を捉えられなかった。

 その後もエヴァン・ファーガソンのシュートがクロスバーに当たるなど、チャンスを多く作っていたブライトン。しかし、13分に一瞬の隙を突かれてチェルシーに先制を許す。ピッチ中央で縦パスを引き出したムドリクがドリブルでボックス手前中央まで侵入すると、前方にボールを送る。後方から走り込んできたコナー・ギャラガーが右足を振り抜くと、放たれたシュートはDFに当たってゴールに吸い込まれた。

 先制を許したブライトンだが、その後も丁寧なビルドアップで前進し、幾度となくチェルシーゴール前に迫っていく。26分には左サイドでボールを受けた三笘がボックス内中央までドリブルで侵入し右足を振り抜いたが、シュートはGKケパ・アリサバラガがスーパーセーブ。33分にはフリオ・エンシソの右クロスにE・ファーガソンが頭で合わせたが、こちらもGKケパが鋭い反応で枠の上へ弾き出した。

 42分、ブライトンが試合を振り出しに戻す。パスカル・グロスの右からのクロスにゴール前で途中出場のダニー・ウェルベックが反応。放たれたヘディングシュートがゴール左隅に吸い込まれネットを揺らした。追いつかれたチェルシーは前半終了間際に決定機。左サイドの深い位置を取ったベン・チルウェルの鋭いクロスに、ゴール前でプリシッチが頭で合わせたが、シュートは左ポストを直撃した。前半はこのまま1-1で終了した。

 後半の序盤もブライトンが決定機を作り出す。53分、三笘の突破からボックス内のエンシソにボールが渡り、至近距離から左足を振り抜くも、シュートはGKケパが好セーブに阻まれた。流れの悪いチェルシーは57分、一気に4枚替えを敢行。ジョアン・フェリックスやマテオ・コヴァチッチ、ハキム・ツィエクらを投入した。

 その後は両チームがチャンスを作り合う展開に。ブライトンはエンシソやウェルベック、チェルシーはリース・ジェームズやムドリクにチャンスが訪れるが、互いに決め切ることができない。拮抗した展開の中で迎えた69分、エンシソがボックス外から強烈なミドルシュートをゴール左上隅に突き刺しネットを揺らした。衝撃のスーパーゴールでブライトンが逆転に成功した。

 リードを許したチェルシーはその後攻勢を強め、J・フェリックスやムドリクらを中心に敵陣ゴール前に迫っていく。しかし、ブライトンの堅実かつ積極的な守備対応に苦戦し、なかなか決定機に持ち込むことができない。後半アディショナルタイムには左寄りでボールを受けたムドリクが中央に持ち運び右足を振り抜くも、強烈なシュートは惜しくも枠の上へ。ブライトンは多くの選手が足を攣りながらも、粘り強い対応を続ける。

 試合はこのまま1-2で終了し、ブライトンがリーグ戦2試合ぶりの白星を飾った。対して、チェルシーはランパード暫定監督のもとでの初白星はならず、リーグ戦5試合勝利なしとなっている。

【スコア】
チェルシー 1-2 ブライトン

【得点者】
1-0 13分 コナー・ギャラガー(チェルシー)
1-1 42分 ダニー・ウェルベック(ブライトン)
1-2 69分 フリオ・エンシソ(ブライトン)