岩田智輝

 セルティックに所属しているMF岩田智輝が、スコティッシュ・プレミアシップ第32節の週間ベストイレブンに選出された。

 セルティックは16日に行われたスコティッシュ・プレミアシップ第32節でキルマーノックと敵地で対戦。同試合では、負傷離脱を強いられている旗手怜央を除く日本人選手4名がスタメンに名を連ねていた。これはセルティックのクラブ史上初の出来事になっているという。

 試合は7分に相手のミスを狙っていたFW古橋亨梧が先制ゴールを決めると、続く12分には右からの折り返しを前田大然が頭で沈め、セルティックが早くも2点をリード。その後は古橋のPK失敗があったものの、18分と27分にはマット・オライリーが立て続けにゴール。前半終了間際に1点を返されると、後半は得点こそ挙げられなかったものの、失点も許さず。4-1で勝利し、セルティックがスコティッシュ・プレミアシップ12連勝を飾っていた。

 この試合、岩田はDF小林友希とともにセルティック加入後のリーグ戦2度目の先発出場を果たしていた。中盤でのボール奪取やスペースカバーはもちろんのこと、攻撃時には周囲の味方のサポートを怠らず、時には自らが危険なエリアに侵入。85分にはペナルティエリア手前のスペースで味方からのパスを受け、迷わず右足を振り抜いたものの、抑えのきいたミドルシュートはわずかにゴール左へと外れていた。

 試合後、スコティッシュ・プレミアシップ全12クラブのうち、1クラブを除く11クラブの選手で構成されるリーグ公式のチーム・オブ・ザ・ウィークが発表。セルティックからはフル出場でチームの勝利に貢献した岩田が選出された。「アンジュ・ポステコグルーがアジア市場からの選手獲得で再び成功を収め、フープス(セルティックの愛称)のファンはまたも日本人選手の活躍に喜ばされたことでしょう」と、岩田のパフォーマンスがセルティックのファン・サポーターの心を掴んだと主張している。

 岩田は2022シーズンの明治安田生命J1リーグで横浜F・マリノスの3シーズンぶり5度目の優勝に貢献し、自身は年間最優秀選手賞(MVP)にも輝いていた。シーズンが終わるとセルティックへの期限付き移籍を決断。シーズン途中の加入ということも影響し、ここまで出場した公式戦10試合のうち8試合が途中出場となっていた。それでも、4月2日に行われた第30節のロス・カウンティ戦で初スタメンを飾ると、第32節のキルマーノック戦でも再び先発に名を連ねており、ここから出場機会が増加する可能性も低くはないだろう。横浜FM時代から岩田の特長をよく知るポステコグルー監督のもと、さらなる飛躍が期待される。

【画像】第32節の週間ベストイレブン