地獄からの生還! 絶体絶命のボカが試合終了間際のゴールで逆転勝利

 コパ・リベルタドーレス・グループステージ第2節が18日に開催され、ボカ・ジュニオルス(アルゼンチン)とデポルティーボ・ペレイラ(コロンビア)が対戦した。

 6日にアウェイで行われた同大会初戦を引き分けたボカは10日、成績不振を理由に指揮官をウーゴ・イバーラ前監督からホルヘ・アルミロン監督に交代した。しかし、新監督就任後も悪い流れを断ち切れず国内リーグ戦で3連敗を喫し、サポーターの不満は極限まで高まり、メディアからも批判が殺到。そんななかで迎えたリベルタドーレス初出場のデポルティーボ・ペレイラ戦は勝利以外許されない状況となった。

 ボカの先発にはマルセイユ時代に酒井宏樹の同僚だったダリオ・ベネデットやペルー代表のルイス・アドビンクラ、元パートナーへのDV疑惑で裁判中のセパスティアン・ビジャなどが並んだ。試合は両チーム何度かゴール前に迫ったが、スコアレスドローで前半を折り返した。

 後半に入りボカが立て続けにチャンスを迎える。69分には左サイドでビジャがシザースで相手を外しファーポストに右足でクロスを入れると、飛び込んできたポル・フェルナンデスが右足で合わせたが、GKがセーブ。さらに、そのこぼれ球をベネデットが詰めたものの、ボールは右のポストを叩き、ゴールとはならなかった。

 試合が動いたのは76分、デポルティーボ・ペレイラが少ないチャンスを活かし先制する。右サイドから中に切れ込んだアルレイ・ロドリゲスがゴール中央にスルーパス。中へと走ってきたアンジェロ・ロドリゲスはボールに追いつけなかったが、左サイドから駆け上がってきたヒメル・フォリがシュートを放ちネットを揺らした。

 先制したデポルティーボ・ペレイラは、機会を見つけては地面に倒れ込み、時計の針を進める。一方、窮地に追い込まれたボカは焦りの色を見せながら必死に攻勢に出ると、89分ボカが同点に追いつく。ボカの左サイドからのスローインを、前線の選手が相手を背にしながらのポストプレーで落とし、ボールを右サイドに展開。これに右サイドから中に入り込んできたアドビンクラが左足インフロントキックで巻いたシュートを放つと、ボールは美しいカーブを描きゴールに吸い込まれた。

 その後、90分を迎えると、アディショナルタイムの表示は8分。ボカは決勝ゴールを目指して攻め立てる一方、デポルティーボ・ペレイラはアウェイから勝ち点1を持ち帰るべくふり構わない時間稼ぎを見せる。そんななか、90+1分にデポルティーボ・ペレイラのマイコル・メディーナが2枚目のイエローで退場となった。

 これで数的優位に立ったボカは、国内の批判を吹き飛ばすべく追加点を狙う。すると試合終了間際の90+9分、ボカのビジャが左サイド高い位置でためを作り、後ろから上がってきたバレンティン・バルコがセンタリングを上げる。これに中で待っていたアラン・バレラがヘディング弾を突き刺し、ボカが土壇場で逆転に成功して2-1で試合が終了した。

 リベルタドーレスの次節は5月2日から4日にかけて開催され、ボカはチリのコロコロと、デポルルティーボーボ・ペレイラはベネズエラのモナガスと対戦する。

【スコア】
ボカ・ジュニオルス 2-1 デポルティーボ・ペレイラ

【得点者】
0-1 76分 ヒメル・フォリ(デポルティーボ・ペレイラ)
1-1 89分 ルイス・アドビンクラ(ボカ・ジュニオルス)
2-1 90+9分 アラン・バレラ(ボカ・ジュニオルス)