ユヴェントス

 イタリアのスポーツ最高裁判所は20日、ユヴェントスが不正会計問題で勝ち点『15』を剥奪されていた問題で、差し戻しおよび再審理を行うよう命じた。20日、イタリア紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』が報じている。

 コロナ禍における経費削減を目的とした虚偽会計や不正なキャピタルゲインなどの疑いでトリノ検察から調査を受けていたユヴェントスは、イタリアサッカー連盟(FIGC)より勝ち点『15』の剥奪を命じられていた。これにより、ユヴェントスはチャンピオンズリーグ(CL)出場圏外の10位にまで順位を降下。トップ4フィニッシュの可能性が大幅に低下し、来シーズンのCL出場が絶望視されていた。

 ユヴェントスはシーズン中の勝ち点剥奪に対して異議申し立てを行い、法廷の場で議論が進められてきた。そして20日、ユヴェントスに科された勝ち点剥奪の処分が無効とされることが決定。ユヴェントスの順位は処分が無効となる前の7位から3位へと大幅に上がり、2位のラツィオとは勝ち点『2』差になった。

 一方、『ガゼッタ・デロ・スポルト』は「問題はいまだ解決には至っておらず、再度情報が精査されたうえで刑罰が再決定されることになる」と報じており、今後の状況次第ではユヴェントスに再処分が科される可能性についても言及。「事件はさらに長びくだろう」とし、FIGCのジュゼッペ・チネ検察官が当初より求めてきた「ユヴェントスのCL出場権喪失」が議論のテーブルの上にのぼることも十分にあり得るとした。