アーセナルvsサウサンプトン

 プレミアリーグ第32節が21日に行われ、アーセナルサウサンプトンが対戦した。

 いよいよ最終盤に突入したプレミアリーグで依然として首位をキープしているアーセナル。19年ぶりのリーグ制覇への期待も高まっているが、直近2試合は2点差を追い付かれてのドロー決着が続き、1試合消化の少ない2位マンチェスター・Cとの勝ち点差は暫定「4」に縮まっている。今節はホームで最下位サウサンプトンと対戦。リーグ戦3試合ぶりの勝利で再び勢いを降り戻したいところだ。

 アーセナルは負傷で前節を欠場したオレクサンドル・ジンチェンコが左サイドバック(SB)で先発出場。また、中盤の一角にはグラニト・ジャカに代わり、ファビオ・ヴィエイラが起用された。そのほか、マルティン・ウーデゴーアやブカヨ・サカ、ガブリエウ・ジェズスら主力がスタメンに名を連ねている。

 開始わずか30秒足らずで先制ゴールが生まれる。後方からのビルドアップを試みたアーセナルは、GKのアーロン・ラムズデールがボックス内から縦パスを供給するも、カルロス・アルカラスがこのボールをカット。そのまま右足でゴール左隅に蹴り込みネットを揺らした。サウサンプトンがアーセナルの出鼻を挫く形で先手を取った。

 ビハインドを負ったアーセナルは左サイドのガブリエウ・マルティネッリのドリブル突破を起点にゴール前に迫っていく。しかし、なかなかシュートを放てずにいると、14分にサウサンプトンが追加点を奪う。アルカラスが敵中央からDFラインの背後にスルーパスを送ると、抜け出したのは古巣対戦のセオ・ウォルコット。ダイレクトでゴール左下隅に流し込み、アウェイチームがリードを2点に広げた。

 アーセナルの反撃は20分。ウーデゴーアが右サイドの敵陣深くへスルーパスを供給し、抜け出したサカがゴールライン際まで持ち運んで中央に折り返す。これをマルティネッリがダイレクトボレーで叩き込み、1点差に迫る。26分にサウサンプトンは左クロスからボックス内で連続してシュートを浴びせるも、GKラムズデールが鋭い反応で凌ぎ、追加点を与えない。アーセナルは終盤にかけて決定機を作り出すも、同点ゴールは奪えず。前半は1-2で終了した。

 サウサンプトンは後半開始から5バックにシステムを変更し、深い位置でブロックを形成。対するアーセナルはボール保持率を高めながら圧力をかけていく。57分にはF・ヴィエイラを下げてレアンドロ・トロサールを投入し、より攻撃的な布陣へとシフトする。両ウイング(WG)を中心に何度もゴール前に迫っていくが、ボックス内に人数をかけたサウサンプトンの守備に苦戦し、なかなか決定的なシュートを放つことができない。

 66分、劣勢だったアウェイチームがスコアボードを動かす。ジェームズ・ウォード・プラウズの右CKをニアサイドでアルメル・ベラ・コチャプが逸らすと、最後はドウイェ・チャレタ・カーが頭で押し込みゴールネットを揺らした。再び2点ビハインドとなったアーセナルは、直後に左からの折り返しにジェズスが合わせたが、シュートは惜しくも枠の上へ外れた。

79分にはジェズスの独力突破からチャンスを創出し、トーマス・パルティとサカが立て続けにシュートを放つも、いずれもサウサンプトン守備陣のブロックに阻まれ、ゴールネットは揺らせず。その後も攻勢を強めるアーセナルは88分、ボックス右角付近でボールを受けたウーデゴーアがカットインから左足のミドルシュートをゴール左隅に突き刺し、1点差に詰め寄る。

 畳み掛けるアーセナルは90分、ジェズスの落としを受けたリース・ネルソンが右足でシュート。これはGKに防がれるも、サカがこぼれ球を押し込みネットを揺らした。アーセナルが土壇場で試合を振り出しに戻す。直後にはトロサールのミドルシュートがクロスバーを直撃。後半アディショナルタイムにはネルソンのシュートが左ポストをかすめる。しかし反撃はここまで。試合は3-3で終了し、アーセナルはリーグ戦3試合未勝利となった。

 次節、アーセナルは26日にアウェイでマンチェスター・Cと、サウサンプトンは27日にホームでボーンマスと対戦する。

【スコア】
アーセナル 3-3 サウサンプトン

【得点者】
0-1 1分 カルロス・アルカラス(サウサンプトン)
0-2 14分 セオ・ウォルコット(サウサンプトン)
1-2 20分 ガブリエウ・マルティネッリ(アーセナル)
1-3 66分 ドウイェ・チャレタ・カー(サウサンプトン)
2-3 88分 マルティン・ウーデゴーア(アーセナル)
3-3 90分 ブカヨ・サカ(アーセナル)