アンジェvsパリ・サンジェルマン

 リーグ・アン第32節が21日に行われ、アンジェとパリ・サンジェルマン(PSG)が対戦した。

 前節は2位RCランスとの天王山を制し、リーグ戦2連勝を飾った首位PSG。残り7試合となった現時点で2位マルセイユに「8」ポイント差を付けており、リーグ連覇への期待が高まっている。今シーズンはチャンピオンズリーグ(CL)とクープ・ドゥ・フランスでは早期敗退の憂き目に遭っており、残されたタイトル獲得の可能性はリーグ・アンだけ。タイトル死守に向けて、今節は最下位アンジェの本拠地に乗り込んだ。

 PSGはリオネル・メッシとキリアン・エンバペが前線を形成。そのほか、アクラフ・ハキミやカルロス・ソレール、ファビアン・ルイス、セルヒオ・ラモスなど主力が順当にスタメンに名を連ねている。

 立ち上がりからアウェイチームがボール保持率を高める中、最初のチャンスを作ったのはアンジェ。5分、ピッチ中央左寄りから相手DFラインの背後にスルーパスが送られると、抜け出したイブラヒマ・ニアヌがボックス内に侵入しシュートを放つ。しかし、これはPSGのGKジャンルイジ・ドンナルンマが好セーブで凌ぐ。

 対するPSGは9分、敵中央付近でボールを受けたメッシが、左足でボックス内へ柔らかいボールを供給。抜け出したフアン・ベルナトが中央へ折り返すと、最後は待ち構えていたエンバペが押し込みゴールネットを揺らした。PSGが早い時間で先制に成功する。その後もPSGが80パーセント近いボール保持率で試合の主導権を握り、追加点を狙う展開が続く。

 26分、ピッチ中央付近でボールを受けたメッシがDFラインの背後に絶妙なスルーパスを送る。抜け出したエンバペがGKを冷静に交わし、最後は右足でゴールに流し込んだ。攻撃の主軸2人が絡んだ得点でPSGがリードを広げる。その後はホームのアンジェもやや持ち直し、何度かPSGゴールに迫るも決定機には至らず。PSGは38分にメッシがボックス手前から際どいシュートを放つもGKに阻まれ、追加点とはならなかった。前半はこのままPSGリードで折り返した。

 後半もボール保持率で上回るPSGが主導権を握る。54分にはメッシの突破からハキミにチャンスが訪れるも、ボックス手前から放たれたシュートは枠の上へ。しかし、その後はボール回しのテンポが上がらず、なかなかシュートまで持ち込めない時間が続く。対するアンジェも何度かPSGゴール前に迫るも、ラストパスやフィニッシュの精度を欠き、ゴールを奪うまでには至らない。

 74分、PSGは前線でボールを奪うと、F・ルイスのパスを受けたエンバペがボックス手前から右足を振り抜く。強烈なシュートは枠を捉えたが、相手GKの好セーブに阻まれ、惜しくもハットトリックとはならなかった。すると87分、アンジェが1点を返す。右サイド深い位置からの折り返しをファーサイドで頭で折り返し、最後はゴール前のサダ・ティウブが押し込みネットを揺らした。

 その後はスコアが動かず、PSGは1-2で逃げ切った。PSGはリーグ戦3連勝で連覇に大きく前進。対するアンジェは連敗となり、他会場の結果次第では今節終了時にも降格の可能性がある。

 次節は4月30日に行われ、アンジェはアウェイでレンヌと、PSGはホームでロリアンと対戦する。

【スコア】
アンジェ 1-2 パリ・サンジェルマン

【得点者】
0-1 9分 キリアン・エンバペ(パリ・サンジェルマン)
0-2 26分 キリアン・エンバペ(パリ・サンジェルマン)
1-2 87分 サダ・ティウブ(アンジェ)