ヴァンサン・コンパニ監督

 チェルシーの新指揮官候補に、現在バーンリーを率いているヴァンサン・コンパニ監督の名前が浮上しているようだ。21日、『BBC』や『スカイスポーツ』など複数のイギリスメディアが伝えている。

 昨年9月にトーマス・トゥヘル元監督を解任したチェルシーは、同月にブライトンからグレアム・ポッター監督を引き抜き。成績改善が期待されたものの、得点力不足や主力の相次ぐ負傷に苦しみ、思うように勝ち点を積み上げられず。現地時間4月1日に行われたアストン・ヴィラ戦に敗れた後、クラブは成績不振を理由に今シーズン2度目の監督交代を決断。現在はクラブOBのフランク・ランパード氏が暫定監督として指揮を執っている。

 チェルシーは既に来シーズン以降の戦いに向けて、新監督探しに着手。これまで、前スペイン代表監督のルイス・エンリケ氏や、先月にバイエルンを解任されたばかりのユリアン・ナーゲルスマン氏、前パリ・サンジェルマン(PSG)監督のマウリシオ・ポチェッティーノ氏、現在スポルティングを率いているルベン・アモリム監督などが後任候補として浮上している。その中でも、ナーゲルスマン氏との間で複数回の交渉が行われたことが明らかになっていた。

 しかし、今回の報道によると、新監督の最有力候補と目されていたナーゲルスマン氏は、クラブ側との交渉を重ねた結果、現在は後任のリストから外れているという。移籍市場に精通するジャーナリストのファブリツィオ・ロマーノ氏も「ナーゲルスマン氏はチェルシーの新監督になるためのレースから撤退した。これは彼の最終決定のようだ」と伝えている。なお、エンリケ氏についても既に有力候補から外れていることが、複数メディアの報道から明らかになっている。

 そんな中、現在チェルシーはポチェッティーノ氏との交渉を進めているという。『スカイスポーツ』の報道によると、チェルシーは既にポチェッティーノ氏と2度に渡って話し合いを実施した模様。かつてトッテナムで長期政権を築くなどプレミアリーグでの実績も豊富な51歳のアルゼンチン人指揮官も、就任に興味を示しているようだ。なお、同氏を巡っては、レアル・マドリードなど他クラブからの接触も伝えられている。

 また、チェルシーはポチェッティーノ氏と並び、コンパニ監督の招へいも検討しているという。かつてマンチェスター・Cで長く活躍した37歳の元ベルギー代表DFは、母国のアンデルレヒトで指導者経験を積んだ後、昨年夏に2部バーンリーの監督に就任。すると攻撃的かつ魅力的なフットボールでチームを躍進に導き、チャンピオンシップ(2部)では6試合を残した段階でプレミアリーグ自動昇格を決めた。また、FAカップでも準々決勝進出を果たした。

 チェルシーは今後も新監督の招へいに向けて交渉を進めていくものと見られている。果たして、来シーズンにチェルシーを率いるのは誰になるのだろうか。