バルセロナvsアトレティコ・マドリード

 ラ・リーガ第30節が23日に行われ、バルセロナとアトレティコ・マドリードが対戦した。

 4シーズンぶりのリーグ制覇に向けて、2位のレアル・マドリードに暫定「8」ポイント差を付けて首位を快走しているバルセロナ。しかし直近では2試合連続でスコアレスドローに終わるなど、チームの勢いに若干の陰りが見られる。そんな中で迎えた今節、相対するのは3位アトレティコ・マドリード。前半戦こそ不安定な戦いが続いていたものの、1月中旬からはリーグ戦13戦負けなしと絶好調を維持している。バルセロナの本拠地『カンプ・ノウ』で迎える注目の上位対決。試合を制するのはどちらのチームになるのだろうか。

 バルセロナはフレンキー・デ・ヨングがスタメンに名を連ね、3月18日以来の実戦復帰を果たした。そのほか、ガビやハフィーニャ、ロベルト・レヴァンドフスキらが先発出場。対するアトレティコ・マドリードはアンヘル・コレアとアントワーヌ・グリーズマンが前線を形成し、中盤にはヤニック・カラスコやロドリゴ・デ・パウルらが入った。

 開始からわずか1分足らずでアトレティコ・マドリードにビッグチャンス到来。敵中央でセルヒオ・ブスケツに対し複数人でプレスを敢行すると、奪ったボールを素早くグリーズマンへ展開。グリーズマンがボックス手前から左足でシュートを放ったが、GKの頭上を超えたボールは惜しくもクロスバーを叩いた。その後もコレアとグリーズマンとの連携でボックス内に侵入するなど、バルセロナゴールに迫るシーンを作っていく。

 前半の中盤にかけてはホームのバルセロナがボール保持率でやや上回る展開に。17分には敵陣内で相手DFとの競り合いを制しボールをキープしたレヴァンドフスキが、ドリブルでボックス内へ侵入するも、シュートはアトレティコ・マドリード守備陣がブロック。さらにこぼれ球にフェラン・トーレスが詰めたが、相手DFの必死の対応に阻まれ押し込むことはできなかった。

 その後は拮抗した展開が続く。アトレティコ・マドリードは35分、グリーズマンがボックス内から得意の左足でシュートを放つが、バルセロナのGKマルク・アンドレ・テア・シュテーゲンが好セーブ。対するバルセロナは44分、自陣でボールを奪取したロナルド・アラウホが最前線へロング右ボールを送ると、ハフィーニャが相手DFと競り合いながらもこれをキープ。ボックス手前中央へボールが繋がると、これを受けたF・トーレスが右足で狙い澄ましたシュートをゴール右下隅に流し込みネットを揺らした。ホームチームが1点を先制し、前半はこのまま1-0で終了した。

 迎えた後半、バルセロナは48分にF・デ・ヨングの敵陣内でのボール奪取からチャンスを作る。こぼれ球を拾ったF・トーレスが右のスペースへボールを送ると、これを受けたハフィーニャはカットインから後方へパス。待ち構えていたF・トーレスがダイレクトでゴールを狙ったが、枠を捉えたシュートはGKヤン・オブラクが好セーブ。56分にはハフィーニャが際どいミドルシュートを放つも、枠の右へ外れ、追加点とはならなかった。

 なかなか決定的なチャンスを作り出せないアトレティコ・マドリードは59分にアルバロ・モラタを投入し、状況の打開を図る。対するバルセロナは61分にペドリとエリック・ガルシアを投入。ペドリにとっては公式戦12試合ぶりの出場となった。

 61分、バルセロナはCKのこぼれ球を拾ったガビがボックス内に侵入し右足を振り抜くも、シュートは惜しくも枠の左へ。対するアトレティコ・マドリードはその直後にチャンス。左サイドのカラスコからの折り返しをゴール前のデ・パウルが合わせたが、こちらも枠の左へ。70分にはボックス内でスルーパスを引き出したモラタがダイレクトシュートを狙ったが、アラウホのブロックに阻まれた。

 その後も互いが攻め合う展開となる。72分にはレヴァンドフスキの左クロスがゴール前でフリーのハフィーニャに渡るも、当たり損ねたシュートはGKオブラクがキャッチ。直後にはボックス内右に抜け出したモラタの折り返しにグリーズマンが反応したが、このシュートもGKの正面へ。76分には後方からのロングフィードに抜け出したレヴァンドフスキがGKと1対1の決定機を迎えるも、シュートは枠の右へ外れた。

 試合はこのまま1-0で終了。バルセロナはラ・リーガ3試合ぶりの白星を飾った。対してアトレティコ・マドリードは1月8日のバルセロナ戦以来、ラ・リーガ14試合ぶりの黒星を喫している。次節は26日に行われ、バルセロナはアウェイでラージョ・バジェカーノと、アトレティコ・マドリードはホームでマジョルカと対戦する。

【スコア】
バルセロナ 1-0 アトレティコ・マドリード

【得点者】
1-0 44分 フェラン・トーレス(バルセロナ)