FAカップ準決勝が23日に行われ、ブライトンとマンチェスター・Uが対戦した。
ここまで前回覇者リヴァプールなどを撃破し、ベスト4に駒を進めてきたブライトン。今シーズンはプレミアリーグでも7位につけるなど、昨年9月に就任したロベルト・デ・ゼルビ監督の下で躍進を遂げている。FAカップ初制覇に向けて、準優勝に終わった1982-83シーズン以来となる決勝進出を目指す。今大会、出場した全ての試合で得点に直接関与している日本代表FW三笘薫のプレーにも注目が集まる。
対するマンチェスター・Uは、FAカップで歴代2位となる過去12回の優勝を誇る。今大会はここまでエヴァートンやウェストハム、フルアムらプレミア勢を撃破し、ベスト4に駒を進めている。今シーズンは既にカラバオカップを制覇し、6シーズンぶりとなるタイトルを獲得。2つ目のタイトル獲得に向けて、2017-18シーズン以来の決勝進出を目指す。
最初の決定機は6分のブライトン。左サイドに入った三笘がドリブルで仕掛けると、相手DFのファウルを誘発しボックス手前でFKを獲得。このFKをアレクシス・マック・アリスターが直接狙ったが、鋭いシュートはGKダビド・デ・ヘアの好セーブに阻まれた。13分にはボックス内中央で右からの折り返しを受けたフリオ・エンシソが右足で狙うも、シュートは精度を欠き枠の左へ外れた。
対するマンチェスター・Uは14分、右のアントニーから敵陣中央のクリスティアン・エリクセンにボールが渡る。エリクセンが前方にパスを送ると、これを受けたブルーノ・フェルナンデスがボックス手前から右足を振り抜いたが、シュートはGKロベルト・サンチェスのセーブに阻まれた。その後はボール保持率で上回るブライトンがやや優勢に試合を進める。三笘も左サイドから何度かチャンスを作り出す。
ブライトンは32分、三笘がドリブルでボックス手前まで侵入。こぼれ球を拾ったエンシソがダイレクトで狙ったが、強烈なシュートは枠の右へ。ブライトンの鋭い切り替えに苦戦していたマンチェスター・Uは44分にB・フェルナンデスがボックス内でシュートを放つも惜しくも枠の左へ外れる。前半終了間際にはマーカス・ラッシュフォードの左からの折り返しにエリクセンが合わせたが、シュートはGKに阻まれた。前半はこのままスコアレスで終了する。
後半もブライトンが優位に試合を進める。56分、右CKからアダム・ウェブスターと三笘が連続してシュートを放つも、どちらもマンチェスター・U守備陣がブロック。さらにそのこぼれ球をエンシソが狙ったが、枠をとらえたシュートはGKデ・ヘアの好セーブに阻まれた。対してマンチェスター・Uは63分、後方からのロングボールをキープしたB・フェルナンデスがボックス手前のアントニーにパス。しかし、アントニーのシュートはGKにセーブされた。
その後は一進一退の攻防が続く。ブライトンは最後尾からのビルドアップ、マンチェスター・Uはボール奪取後の素早いカウンターを起点にゴール前に迫るが、両チームとも集中した守備を見せ得点を与えない。83分には右からカットインしたソリー・マーチがニアサイドにグラウンダーのシュートを放つもGKデ・ヘアがセーブ。その後は両チームともに大きなチャンスを作れず、試合は延長戦に突入した。
延長戦も拮抗した展開に。マンチェスター・Uは途中出場のフレッジやジェイドン・サンチョ、マルセル・サビツァーらがチャンスを作るも、決め切ることができず。105分にはラッシュフォードが決定的なシュートを放つも、GKサンチェスがスーパーセーブで凌いだ。ブライトンは107分にマーチがドリブル突破から左足を振り抜いたが、シュートはGKデ・ヘアにキャッチされた。
その後、マンチェスター・Uはラッシュフォード、ブライトンは三笘やマーチにチャンスが到来するが、いずれも決め切ることができず。延長戦もスコアレスで終了し、決着はPK戦に委ねられた。両チームが5人全員成功し、勝負はサドンデスに突入。迎えた7人目、ブライトンはマーチが失敗し、マンチェスター・Uはヴィクトル・リンデロフが成功。マンチェスター・Uが7-6でPK戦を制した。
勝利したマンチェスター・Uは6月3日に行われる決勝でマンチェスター・Cと対戦する。なお、両チームの次戦の予定は、ブライトンが26日のホームでのノッティンガム・フォレスト戦、マンチェスター・Uが27日のアウェイでのトッテナム戦となっている。
【スコア】
ブライトン 0-0(PK:6-7) マンチェスター・U