【FAカップ】ブライトン0-0(PK:6─7)マンチェスター・ユナイテッド(日本時間4月24日/ウェンブリー・スタジアム)
ブライトンの三笘薫が、英国の頂点を決める伝統の大会で魅せた。0-0で迎えた延長後半、日本代表FW三笘が “ダブルタッチパス”から味方とのコンビネーションでゴール前に侵入。決勝弾か──そんなシーンに「決めていたらやばかった」とファンも大興奮だった。
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ブライトンとして実に40年ぶりの決勝進出を目指したイングランドの頂点を決めるFAカップで、三笘薫はマンチェスター・ユナイテッドとの準決勝に先発出場した。
互いに持ち味を出しながらスコアを動かせないまま時間が経過し、延長に入っても0-0が続いたゲームは延長後半、113分にブライトンが最大のチャンスを迎えていた。
中央やや左から中へと運んだ三笘薫が起点となってゴール前でチャンスを作ると、今度は右から中へと切り込んできたソリー・マーチとスイッチする形で再びボールを持つ。そして相手を引き寄せながら右足内側でタッチしすぐさま左足でボックス内へ“ダブルタッチパス”を繰り出す。これを受けたアルゼンチン代表マクアリスターがつぶれながらパスを出すと、三笘が反応してワンツーで抜け出し、GKとの1対1の局面を作り出した。
トラップが長くなったことで思い通りのフィニッシュには持ち込めなかったものの、ついに先制点か……と期待感が高まるシーンを演出した。最後にスライディングでGKと接触する形となったことで、SNSでは「危ない」という声も聞かれた一方で、「決まっていれば」「ファーストタッチ次第でヒーローだった」「一連の流れが美しかった」「これにはしびれた」「三笘は世界レベル」などと、ファンも興奮気味にリアクションしていた。
SPOTVの中継で解説を務めた林陵平氏も「最後、かわした後に左足で触れたらゴールでした」と残念がりつつも、「その前のダブルタッチが素晴らしかった。三笘が持つとなにか起こしてくれる」と、この試合で何度もチャンスに絡んだ三笘を称賛した。
試合は結局、スコアレスのままタイムアップを迎え、PK戦での決着へ。両チーム6人ずつが成功して迎えた先行ブライトンの7人目、マーチのシュートが枠外へ外れ、後攻のユナイテッドは、スウェーデン代表ヴィクトル・リンデレフが冷静にネットを揺らして勝負あり。延長を含めた120分間で決着がつかなかった死闘は、PKスコア6-7でブライトンの敗退が決まった。なお、勝利したユナイテッドは、クラブとして今大会21回目のFAカップの決勝に進出。アーセナルと並んで最多タイとなる決勝進出回数となった。
注目の決勝は6月3日に予定され、もう一つの準決勝に勝利したマンチェスター・シティとユナイテッドが激突。史上初のマンチェスター・ダービーのファイナルで王座を争う。
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