AIはエクセルのように使え 「仕事を奪われる」と悩む前に身につけたい“能力”とは ?
【映像】「旅や奇怪な体験こそが必要」と断言する理由
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 行政が試験導入するなどChatGPTの活用が広がるなか、「AIに仕事を奪われる」などの不安の声も高まっている。しかし、そんな声に起業家の成田修造氏は「もはやそんな議論は不要」と断言する。その理由を聞いた。

【映像】「旅や奇怪な体験こそが必要」と断言する理由

 17日、成田氏はTwitterに「もうAI議論不要な気がする。生産性上がるのは確実だけど、AIに『仕事』はほとんど奪えない。世の中、ゴールが同じでオンライン完結できる単純な仕事は実はない。単純単調な仕事はハードが絡むから社会に浸透するのはかなり先。なんなら生産性上がって単位時間タスク量が増えてもっと忙しくなるよ」とツイートしている。

 ツイートの真意を成田氏は次のように解説する。

「(不要なのは)いわゆる『AIが仕事を奪う』『生活を根本から変えてしまう』といった議論だ。もちろん、ルールを決めるための倫理的な議論はすべきだが、実際に使ってみればAIが仕事を奪うのは難しいとわかる。

 AIは、囲碁がうまくなるとか、天気予報ができるとか、おすすめの料理を出すなどの“決められた特定のタスク”については、データが溜まっていれば上手にできるだろう。しかし、最終的な責任を取るのは人間だし、イレギュラーなどが起きた際の対応もAIで自動化することは現実的ではない。電卓を使っていたなかでエクセルが登場したときのようなものではないか。あまり心配せず、道具として使えばいいと思う」

AIはエクセルのように使え 「仕事を奪われる」と悩む前に身につけたい“能力”とは ?
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 また、成田氏はTwitterで「AIが発達すると“キレのいい問いを立てる力”と“多くの人が理解しにくい経験や発想”が肝になる気がしている。とすると、『本を読んで活字・自然言語能力を上げる』『旅や奇怪体験とかの経験を増やす』あたりが意外に大事になる。専門技能より発想力と問いを言語化できる力が大切だ」と述べている。どういうことなのか詳しい理由を聞いた。

「いわゆる物理や数学などの“単元”として習ってきたものは、ほぼAIのほうが上だ。もう既にAIには東大や医師試験に受かる力がある。『知識』ではなかなか勝てないだろう。そうすると、重要になるのは知識がある人に対して『何を聞くか』ということだ。それがつまり“問いを立てる力”で、『自分は何をしたいと思っているのか』『どういう質問を持っているのか』を言語化する力が必要になるのではないか。日本語(国語)や英語の力が大事になってくるだろう。

 AIは、アイデアがあればあるほど使いこなせるはずだ。優秀な“デジタル部下”がたくさんいると考えると、問いを立てる力が人間には必要になる。ユニークな角度で問いを立てるためには、多くの人が使っていないことに時間を使うほうがいい。均一化されないような経験や知識、考え方を身につけることに集中してもいいのではないか」

(『ABEMAヒルズ』より)

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