この両チームはそれぞれの目標達成のために「負けられない戦い」となる。
【映像】最後の仕上げは三笘 GKからはじまるブライトンのビルドアップ
日本時間木曜日の3時30分、ブライトンは敵地でノッティンガム・フォレストとの一戦に臨む。8位ブライトンと19位ノッティンガム・フォレストは順位に違いはあるが、両クラブともに「クラブ史上初の欧州カップ出場権獲得」と「プレミアリーグ残留」という明確な目標があり、どちらも勝ち点3を獲得することを渇望している。
チャンピオンズカップを2度制した古豪ノッティンガム・フォレストとは
ブライトンと対戦するノッティンガム・フォレストは今季プレミアリーグに昇格したクラブだが、多くの歴史を持っている。2度UEFAチャンピオンズリーグ(当時はチャンピオンズカップ)を制覇しており、イングランドのクラブで同大会を制したことがあるのは、リヴァプール、マンチェスター・ユナイテッド、アストン・ヴィラ、チェルシー、そしてノッティンガム・フォレストの5チームしかない。また同国のクラブでCLを二連覇したのはノッティンガム・フォレストのみだ。
今季プレミアリーグに復帰した歴史あるノッティンガム・フォレストの目標はプレミアリーグに残留することだ。この目標を達成するために今季は約1億8400万ポンド(約303億円)もの移籍金を投じて、リーグ新記録である30人もの選手を補強した。しかし、直近は相次ぐ怪我人続出の影響で大苦戦を強いられており、直近10試合で3分7敗、現在リーグ4連敗中で一時13位まで復調したクラブは現在降格圏の19位と低迷している。
死闘の末にFAカップ敗退 ブライトンの冒険はまだ終わらない
ブライトンはマンチェスター・ユナイテッドとの120分にも及ぶ試合展開の末にPK戦で敗北。FAカップは準決勝敗退という結果に終わった。勝利すれば1983年以来となる実に40シーズンぶりのFAカップ決勝の舞台であったが、惜しくも一歩及ばなかった。
これによりブライトンの今季の目標は、プレミアリーグで可能な限り上位でフィニッシュすることとなった。現在ブライトンは8位に位置しているが、7位リヴァプールとは 2試合未消化の状態でわずか1ポイント差。 6位と5位のアストン・ヴィラとトッテナムとは3試合未消化の状態で、それぞれ 2 ポイントと4ポイント差である。未消化試合を全て白星とすれば、十分に欧州カップ戦出場権を獲得できる可能性がある。
注目の三笘薫はFAカップ敗退の翌日にインスタグラムを更新。「結果にはとてもがっかりだが、また仕事を続けリーグ戦に集中します」と欧州カップ戦出場に向けて切り替えているようだ。
三笘のマッチアップは22歳ウェールズ代表ネコ・ウィリアムズ
三笘の相手と予想されるのはウェールズ代表の右ウイングバックであるネコ・ウィリアムズだ。攻撃面、守備面の両方でタスクをこなせるネコは、リヴァプールのアカデミーで育成され、昨季は後半戦にフルアムへとローン移籍してプレミア昇格に大きく貢献していた。今季はノッティンガム・フォレストへ完全移籍して主力となっており、ここまでリーグ戦30試合に出場している。スピードに優れた選手ではあるが、どちらかと言えば攻撃面で強みのある選手であり、良い状態で仕掛けることができればチャンスは十分に作れそうだ。
今季のチーム事情を考えればブライトンが優勢なのは間違いないが、月曜日のFAカップでは120分という“過酷なマラソン”を少数の選手で行なったばかりで疲労が溜まっているはずだ。また負傷離脱中のファーガソンとウェルベックの両選手がこの試合に間に合わないとなれば、さらに難しい戦いを余儀なくされるだろう。
降格圏脱出を図りたいノッティンガム・フォレストは、直近のリヴァプール戦などでロングスローを取り入れた戦術で相手に恐怖を与えられるようになっている。ブライトンにとっても難しい戦いを余儀なくされるだろう。FAカップ準決勝で味わった悔しさをこの試合で晴らすことができるだろうか。
(ABEMA/プレミアリーグ)(c)aflo