チェルシー所属のクロアチア代表MFマテオ・コヴァチッチに、バイエルン移籍の可能性が浮上しているようだ。26日、ドイツ紙『ビルト』が伝えている。
先月末に“3冠”達成の可能性を残しながら、ユリアン・ナーゲルスマン前監督の解任に踏み切ったバイエルン。後任となったトーマス・トゥヘル監督の下で再出発を切った同クラブだが、DFBポカール準々決勝でフライブルクに敗れ、早々に“3冠”の可能性が消滅し、チャンピオンズリーグ(CL)でもマンチェスター・Cの前に屈し、ベスト8敗退。タイトル獲得の可能性が残されたブンデスリーガでも、ドルトムントに次ぐ2位に甘んじている。
ドイツの“絶対王者”でまさかの苦戦を強いられているトゥヘル監督だが、来る夏の移籍市場で2つのポジションの補強を希望しているようだ。1つ目がセンターフォワード(CF)。現在はカメルーン代表FWエリック・マキシム・チュポ・モティングが主力としてプレーしているものの、トゥヘル監督含めたクラブ幹部は、一線級のストライカーの獲得を熱望しているという。すでに、ナポリ所属のナイジェリア代表FWヴィクター・オシムヘンやフランクフルト所属のフランス代表FWランダル・コロ・ムアニらの名前が獲得候補として挙がっている。
そして2つ目が中盤。トゥヘル監督は、中盤の低い位置で攻守両面に渡ってチームに貢献できるプレーヤーの獲得を希望しているとのこと。現在は複数選手の動向を注視しているものの、今シーズン限りでのチェルシー退団が囁かれているコヴァチッチも獲得候補としてリストアップされているようだ。トゥヘル監督とコヴァチッチはチェルシー時代に共闘した経験もあるため、戦術への適応も比較的早いことが予想される。こうしたこともあり、今夏の移籍市場でバイエルンが同選手にオファーを提示する可能性もあると『ビルト』は指摘している。
なお、コヴァチッチとチェルシーとの現行契約は2024年6月末まで。契約満了までは1年ほどを残しているものの、昨今の移籍市場での大型補強により財政面での調整を迫られているチェルシーが、同選手を今夏の売却候補に含んでいるとの報道もあり、今シーズン限りでの退団が噂されている。