イマノル・アルグアシル、久保建英

 ラ・リーガ第32節が28日に行われ、レアル・ソシエダがオサスナを2-0で下した。試合後、レアル・ソシエダの日本代表MF久保建英が『DAZN』のインタビューに登場した。

 試合は立ち上がりの7分、ペナルティエリア内で前を向いた元スペイン代表MFダビド・シルバのスルーパスにU-21同代表FWアンデル・バレネチェアが反応。左からの折り返しが相手のオウンゴールを誘い、レアル・ソシエダが先手を取った。その後は両者ゴールネットを揺らせぬまま終盤に突入。このまま試合終了かと思われた90分には、ノルウェー代表FWアレクサンダー・セルロートのポストプレーからスペイン代表MFミケル・メリーノが相手を引き付けてペナルティエリア右へボールを繋ぐ。待っていた久保は左足で相手の股を通す一撃をニアサイドに叩き込み、レアル・ソシエダが試合を決定付けた。久保の今季ラ・リーガ7ゴール目でレアル・ソシエダが2戦ぶりの勝利を飾っている。63分からピッチに立った久保はおよそ30分間ほどの出場時間ながら、この試合のMVPに選出された。

 試合を振り返った久保は「オサスナは試合を通してプレッシャーをかけられる素晴らしいチームです」と相手を称賛した後、「焦らされましたが、2点目でチームに落ち着きを与えることができたと思います。チームに活気を与えることができましたね」と試合を決定付けた自身のゴールを喜んだ。

 前節のベティス戦から中2日ということも影響し、この日の久保は2試合ぶりのベンチスタートに。63分からピッチに立つ前にはイマノル・アルグアシル監督から期待を込めた言葉をかけられたという。「ピッチに入ろうとした時、イマノルが『サイドに開くんだ。間違いなく今日は君の日になる』と背中を押してくれました。監督にも感謝しなければなりません」。監督の“期待通り”に久保はゴールを決め、レアル・ソシエダは2試合ぶり、そしてアウェイ戦に限定すると2月13日に行われた第21節エスパニョール戦以来の白星を飾った。来季のチャンピオンズリーグ(CL)出場権を争う5位ビジャレアル、6位ベティスにプレッシャーをかけることに成功している。

 久保はクラブの目標でもあるCL出場権について聞かれると、以下のように返答。CL出場権の獲得を“夢”という言葉で表現しつつ、今季のラ・リーガ残り6試合に向けて気を引き締めた。

「試合が終わった今、よく我慢したと言えると思います。クリーンシートを達成し、2得点を挙げて勝利することができました。今、僕らには夢を見る権利があります。CL出場に向けて、まだ今季はホームゲームが4試合残されています。まずはそれらの試合に勝つ必要があります。歩みを止めてはなりません」

 また、オサスナの本拠地『エスタディオ・エル・サダール』に駆け付けたおよそ600人ほどと見られるレアル・ソシエダのファン・サポーターに向けてもコメント。「シーズンを通していつも応援してくださり、ありがとうございます。チームには良い時期、悪い時期がありますが、今現在こうして目標に近い場所にいます。イマノルが言っていた通り、僕らのことを誇りに思い、この勝利を喜んでもらえれば嬉しいです。他のライバルが何をしようと、僕らは5ポイントの差をつけてCL出場圏内にいます。また1試合を終え、目標に1歩近づくことができました」とメッセージを発した。

【ゴール動画】久保建英の股抜きシュートがニアサイドを射抜く