【プレミアリーグ】ブライトン-ウルブス(日本時間4月27日/アメックス・スタジアム)
クラブ史上初の欧州リーグ出場を狙うブライトンは正念場を迎えている。
日本時間29日に日本代表MF三笘薫が所属するブライトンは、ホームでウォルヴァーハンプトン(以下ウルヴス)と対戦する。ロベルト・デ・ゼルビが新監督に就任して以降、好調を維持していたシーガールズ(ブライトンの愛称)だったが、日本時間27日に行われたノッティンガム・フォレスト戦で1-3の逆転負け。プレミアリーグで11試合勝利のなかったチームに勝ち点3を献上した。
何としても上位争いに生き残るためにも、13位ウルブス相手に公式戦3試合ぶりの勝利を収めたい。
疲労困憊、怪我人続出…正念場を迎えるブライトン
ブライトンは、現在プレミアリーグデ8位に位置している。未消化試合を3試合残しているため、その3試合で勝利することができればUEFAコンペティションへの出場に期待ができるが、逆に落としてしまえば一気にその可能性は低くなる。
ブライトンは直近の公式戦5試合で2勝1分2敗と、以前と比べると調子を落としている。その原因の一つが厳しい台所事情だ。本来はスタメン起用したいアイルランド代表FWファーガソンをはじめ、元イングランド代表MFララーナやエクアドル代表MFサルミエント、ガーナ代表DFランプティら主力級が続々と怪我。そんな中、先日行われたFAカップ準決勝、マンチェスター・ユナイテッドとの一戦は120分を戦い決着がつかず、PK戦までもつれ込んだ。
今シーズン数々のアップセットを起こしてきたブライトンだが、立ち位置としてはまだ中堅クラブだ。選手層は決して厚いとはいえず、主力選手が複数人抜けてしまうと、かなりダメージを負ってしてしまう。それと同時に三笘ら特定の選手が超重労働を強いられるため、パフォーマンスに支障をきたすという悪循環に陥る。
世界のトップアスリートとなれども、休息がなければ高いパフォーマンスは披露できない。疲労の影響は大きかったのだろう。ミッドウィーク開催となったプレミアリーグ第33節ノッティンガム・フォレスト戦では、逆転敗北を喫している。今節はそこから中2日での試合であり、週2日での試合に慣れていないブライトンからすると難しい戦いが続く。
かつてレアル・マドリードを率いたロペテギ率いるウルヴスってどんなチーム?
ウルヴスはかつてスペイン代表やレアル・マドリードを率いたスペイン人指揮官、ロペテギが率いるチームである。同監督就任前はプレミアリーグで最下位に沈んでいたが、その経験と見事な手腕で13位まで立ち直らせた。現在のオーナーは有名な代理人であるジョルジュ・メンデスの経営する会社の筆頭株主ということもあり、彼の顧客の選手が多く在籍。また川辺駿、瀬古歩夢、原輝綺が所属するグラスホッパー・チューリッヒは、ウルブスのオーナーの夫人が所有しており、両クラブ間での移籍は頻繁に行われている。
選手に目を向けると、元スペイン代表FWジエゴ・コスタやフィジカルモンスターのアダマ・トラオレ、メキシコ代表FWラウール・ヒメネスなど名だたるアタッカーはいるものの、昨季に続いて深刻な得点力不足に陥っている。今季は13人の選手がプレミアリーグでゴールを決めているが、総得点は29と1試合平均に換算すると1ゴール未満となっている。
それでも前節はクリスタルパレスに2-0の快勝。連勝に向けて着々と準備を進めている。
前回は三笘の圧勝!三笘とポルトガル人DFのマッチアップ
三笘薫とはポルトガル人DFネウソン・セメドがマッチアップすることになりそうだ。セメドはスピードを武器とするサイドバックである。過去にはスペインの名門バルセロナにも所属した経験もあり、世界的にもネームバリューがある選手だった
だが、前回対戦時は三笘の圧勝だった。三笘は序盤から得意のドリブルでセメドを翻弄。ヘディングでプレミアリーグ初ゴールを挙げたのもこの試合だった。最後はセメドが三笘の決定機をファウルで阻止、一発退場でピッチを去っている。
ブライトンとの対戦は、セメドにとっては苦い思い出となっているはずだ。再びのマッチアップでリベンジに燃えているだろう。連戦でほぼフルタイム出場を続けている疲労困憊の三笘相手に今節はどのような対策で挑むのだろうか。
(ABEMA/プレミアリーグ)