「ミラーを見たらヘッドライトがすぐ近くに。目を見合わせたのが最後だった…」 大分・別府のひき逃げ死亡事件 隣にいた同級生が語る事故直前の容疑者との“遭遇”
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 2022年6月29日に大分県別府市で発生したひき逃げ事件。信号で止まっていたバイク2台に軽乗用車が追突し、大学生1人が死亡、1人がけがをした。警察は現場から逃走した八田與一(はった・よいち)容疑者(26)を道路交通法違反の疑いで全国に指名手配。逮捕につながる有力な情報提供には遺族が最高500万円の懸賞金をかけているが、未だに行方はわかっていない。

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 『ABEMA的ニュースショー』では、元徳島県警刑事の秋山博康氏が現場を追跡取材。この事件でけがを負った同級生の男性(Bさん)が取材に応じ、当時の状況などを語ってくれた。

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 これが不慮の事故とはいい難いある出来事が、事故の直前に起きていた。実は被害に遭い死亡した大学生(Aさん)と八田容疑者は、事故の直前に遭遇していたことがわかったのだ。

 事故現場から約500m離れたところにあるショッピングモール。AさんとBさんはここで買い物をし、それぞれ駐輪場に停めていたバイクで帰ろうとしていた。事故が発生したのと同じ夜の時間帯、Bさんが「親友の無念を晴らすことができるなら」と現地で取材に応じてくれた。

「2人(のバイクが)停まっていたんですけど。Aさんは左から抜けて行って、僕は右から抜けて行った」(Bさん、以下同)

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 左右から分かれて道路に出ようとした時、Aさんが誰かに話しかけられている姿をBさんは目撃する。

「Aさんが原チャを足でパタパタさせながら、道路に出るところで停まった。僕は合流しようと待っていたが、男と話しているのが見えて。(八田容疑者は)奥からパーっと歩いてきて鉢合わせた」

 八田容疑者は音楽を大音量で鳴らしながら駐輪場に歩いてきたという。そこでAさんと目が合った。

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「1分も経たないくらい話していた。八田容疑者はAさんを通り過ぎて、僕もすれ違ったんですけど、たぶん車を停めていた駐車場のほうに行った。その時は友達かなと、何も不審に思わなかった」

 2人はその後バイクを走らせ、事故現場となる交差点へと向かう。駐車場から事故現場までは、法定速度で走れば1分弱。途中赤信号に引っかかればさらに時間はかかる。先に出た2人に追いつくため、八田容疑者は信号を無視して走った可能性がある。

 ひき逃げが発生したのは、午後7時45分ごろ。赤信号でバイクを停めると、Bさんはここで初めて駐車場で何があったのかをAさんに訪ねた。

「(八田容疑者が)『何すか?』ときて、(Aさんが)『すみません』と。『ここ原チャが通ったら悪いんじゃないすか?』みたいな喧嘩腰で来たらしくて、面倒くさかったんでしょうね」

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 トラブルを避けるため謝ってその場を離れたというAさん。その会話の直後、Bさんはバックミラーにエンジン音とともに猛スピードでヘッドライトが迫ってくるのを見た。

「なんかおかしいなと、ブーンと鳴った瞬間にミラーを見たら、ヘッドライトがすぐ近くまで来ていて。(メーターが)レッドゾーン入るんじゃないかぐらいの、明らかにアクセルベタ踏み。Aさんを見たら目が合って、それが最後でしたね。たぶん彼は気づいていなくて、僕がパッと見たから『ん?』と振り返ったと思うんですけど…」

 Bさんが乗っていた250ccのバイクは激しく飛ばされたが、体は車の上を超えるかたちで地面に叩きつけられ、それが結果的に命を救った。一方、Aさんは50ccの原付。そのまま跳ね飛ばされ、心肺停止の状態で病院に運ばれたが、死亡が確認された。

 八田容疑者の車は交差点を越えた電柱に衝突。交差点にはブレーキ痕もなく、猛スピードのまま跳ね飛ばしたとみられている。警察は、八田容疑者が故意に衝突した可能性も指摘。最初からAさんを狙ったのだろうか。

「逃げている時点で故意」

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 八田容疑者は破損した自家用車を乗り捨て、被害者の救護をすることもなく現場から逃走し、そのまま行方がわからなくなっている。JR別府駅方向へ裸足で逃走したとみられているが、石畳の道では砂利がめり込むなど、長く走ると出血のおそれもある。血痕などが残っていれば行方を追う有力な手がかりになっていたかもしれない。

 警察は改めて情報提供を呼びかけている(別府警察署:0977-21-2131)ほか、番組でもTwitter(ABEMAニュース/@News_ABEMA)のDMでも事件や容疑者に関する情報を求めている。(『ABEMA的ニュースショー』より)
 

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