プレミアリーグ第34節が5月2日に行われ、アーセナルとチェルシーが対戦した。
前節マンチェスター・Cに完敗し、遂に首位の座から陥落したアーセナル。直近のリーグ戦では4試合未勝利と失速気味だが、依然としてリーグ制覇の可能性は残されている。迎えた今節はチェルシーとの今シーズン2度目の“ビッグロンドン・ダービー”。宿敵相手にシーズンダブルを達成し、5戦ぶりの白星で逆転優勝への望みを繋げたいところだ。
対するチェルシーは、先月初旬に成績不振を理由にグレアム・ポッター前監督を解任。今シーズン2度目の指揮官交代を受け、クラブのOBフランク・ランパード氏を暫定監督に任命した。しかし、その後も状態は一向に上向かず、新体制で悪夢の5連敗。今節は敵地での一戦となるが、是が非でも公式戦9試合ぶりの勝利を掴みたいところだ。
試合は序盤からアーセナルがボールを握る展開に。各選手が流動的に動きつつ、ショートパスとロングボールを織り交ぜながら敵陣ゴールに迫っていく。奪ってからのカウンターを打ち出したいチェルシーだが、アーセナルの素早い切り替えに阻まれ、なかなかボールを前に運べない。15分にはCKの流れからレアンドロ・トロサールのクロスにブカヨ・サカが頭で合わせたが、GKケパ・アリサバラガが横っ飛びで防いだ。
18分、相手最終ラインを押し下げたアーセナルは、左に開いたグラニト・ジャカが中央へグラウンダーのクロスを供給。ボックス手前で待ち構えていたマルティン・ウーデゴーアが左足でダイレクトシュートを突き刺し、ホームチームが先手を取った。チェルシーは25分、エンゴロ・カンテのパスでDFラインの背後を取ったベン・チルウェルが決定機を迎えたが、ボックス内で放たれたシュートはGKアーロン・ラムズデールの好セーブに阻まれた。
31分、アーセナルが追加点を奪う。ポゼッションの流れで左に開いたジャカがボックス内に低いボールを送ると、待ち構えていたのは再びウーデゴーア。左足で冷静にゴール左に叩き込みネットを揺らした。畳み掛けるアーセナルは34分、サカがボックス内にクロスを送ると、混戦から最後はガブリエウ・ジェズスが押し込み、一気にリードを3点に広げた。その後もアーセナルが主導権を握り続け、3点リードで前半を折り返した。
後半も引き続きアーセナルが主導権を握る。52分にはジャカがボックス内中央でシュートを放つも、GKケパが好セーブ。55分から56分にかけては波状攻撃からサカに2度チャンスが訪れたが、どちらもゴールネットを揺らすまでには至らなかった。65分、チェルシーはマテオ・コヴァチッチのロングフィードでボックス内に抜け出したノニ・マドゥエケがGKとの1対1を制してネットを揺らし、2点差に詰め寄った。
畳み掛けたいチェルシーはミハイロ・ムドリクやコナー・ギャラガー、ハキム・ツィエクを投入し、攻勢を強めていく。対するアーセナルはキーラン・ティアニーやトーマス・パルティらをピッチに送り込み、選手を入れ替えつつ時計の針を進める。攻勢を強めたチェルシーだが、決定的なシュートを放つまでには至らず。アーセナルもウーデゴーアにハットトリックのチャンスが到来したが、惜しくもゴールとはならなかった。
終盤にかけてはカイ・ハフェルツを起点に幾度かチャンスを作ったチェルシーだったが、追撃の2点目を奪うことはできず。試合はこのまま3-1で終了し、アーセナルがリーグ戦5試合ぶりの白星を掴み、暫定首位に返り咲いた。対するチェルシーは悪夢の6連敗となっている。次節、アーセナルは7日にアウェイでニューカッスルと、チェルシーは6日にホームでボーンマスと対戦する。
【スコア】
アーセナル 3-1 チェルシー
【得点者】
1-0 18分 マルティン・ウーデゴーア(アーセナル)
2-0 31分 マルティン・ウーデゴーア(アーセナル)
3-0 34分 ガブリエウ・ジェズス(アーセナル)
3-1 65分 ノニ・マドゥエケ(チェルシー)
【スターティングメンバー】
アーセナル(4-3-3)
GK:ラムズデール
DF:ホワイト、キヴィオル、ガブリエウ(86分 ホールディング)、ジンチェンコ(73分 ティアニー)
MF:ジョルジーニョ(86分 トーマス)、ジャカ、ウーデゴーア
FW:サカ(73分 ネルソン)、ジェズス、トロサール(59分 マルティネッリ)
チェルシー(4-3-3)
GK:ケパ
DF:アスピリクエタ、フォファナ(86分 チェロバー)、T・シウヴァ、チルウェル
MF:E・フェルナンデス(71分 ギャラガー)、カンテ、コヴァチッチ
FW:マドゥエケ(79分 ツィエク)、オーバメヤン(HT ハフェルツ)、スターリング(71分 ムドリク)