フランク・ランパード暫定監督

 チェルシーを率いるフランク・ランパード暫定監督が、“ビッグロンドン・ダービー”での敗戦に悔しさを滲ませた。2日、クラブ公式サイトがコメントを伝えている。

 公式戦5連敗中と泥沼状態のチェルシーは、現地時間2日に行われたプレミアリーグ第34節でアーセナルとの“ビッグロンドン・ダービー”に臨んだ。公式戦9試合ぶりの白星を目指したチェルシーだったが、マルティン・ウーデゴーアの2得点とガブリエウ・ジェズスのゴールで前半だけで3失点。後半の反撃もノニ・マドゥエケの1点のみに留まり、1-3で敗れた。

 悪夢の公式戦6連敗となったチェルシー。4月初旬に就任したランパード暫定監督だが、これまで勝ち星はおろか1つの勝ち点すら挙げることができていない。今シーズン途中まではエヴァートンを率いていた同監督だが、同クラブでも解任前に公式戦で4連敗。この日の敗戦により、2クラブを跨いで率いた公式戦で10連敗を喫したこととなった。データサイト『Opta』によると、イングランド人監督が公式戦10連敗を喫するのは、1988年のアーサー・コックス氏(ダービー)以来、35年ぶりのことだという。

 ランパード暫定監督は「前半のパフォーマンスはあらゆる意味で不十分だった。我々は大人しすぎた。オフザボールも迫力に欠け、受動的だった。試合前に話したことが守備面ではできていなかった。ライン間のスペースを制限できず、DFラインを十分に押し上げられなかった。プレッシャーをかけることが出来ず、アーセナルの選手とは接触すらしていない。攻撃時も同じだ。ポジションも変らず、ショートパスだらけだ。前方にも走っていない。そのようなプレーをすれば、結果は当然このようなものになる」と試合を振り返った。

 続けて不振の要因については「いくつかの理由が存在すると思う。プレミアリーグに初めて参戦する選手たちが、困難な状況のチームでプレーすることは簡単なことではない。世界で最も難しいリーグだからね」とコメント。その上で「しかし、基本的な部分をもっと良くしていく必要がある。チームが自信を失っていることもあるが、基本的なパフォーマンスが低いことも事実だ。今後の5試合、互いに競い合い、それぞれの選手がチームに入る資格があることを示さなくてはならない」とスカッドに奮起を促した。

 苦境が続くチェルシーは6日に行われる次節でボーンマスと対戦する。