現地時間3日、DFBポカール杯準決勝が行われ、シュトゥットガルトとフランクフルトが対戦した。
ホームのシュトゥットガルトは直近5戦負けなし。リーグ戦では15位と苦戦を強いられる中、カップ戦では10年ぶりの決勝進出を狙う。遠藤航と伊藤洋輝は先発出場、原口元気はベンチスタートとなった。
対照的に、アウェイのフランクフルトは直近の5試合で勝利がない。復調のきっかけと5年ぶりの決勝進出をつかみたい一戦となった中、鎌田大地と長谷部誠は先発に名を連ねた。
試合は19分、シュトゥットガルトのゴールで動き出す。右サイド深いところまで抜け出したヨシュア・ヴァグノマンが中央へマイナスの折り返しを送ると、それを受けたチアゴ・トマースが右足でシュート。力強いボールはニアポストに当たってネットに吸い込まれた。
追いかける展開になったフランクフルトは32分、ペナルティエリア(PA)内でランダル・コロ・ムアニからボールを受けたセバスティアン・ローデがダイレクトで右足を振り抜くが、シュートはゴールマウスの上へ外れる。
続く44分にはPA内で鎌田大地が味方からの落としに右足で狙うも、このシュートはGKの正面を突き同点弾とはならない。
結局スコアは変わらず、前半は終始主導権を握ったシュトゥットガルトの1点リードで終了した。
後半に入ってすぐの47分、フランクフルトに決定機が訪れる。PA内でマリオ・ゲッツェからのパスをフリーで受けた鎌田大地が左足で合わせるがシュートはうまくミートせず枠をとらえきれなかった。
それでも攻勢を強めるフランクフルトは51分、待望の同点弾を記録。左サイドのクリストファー・レンツからのクロスをコロ・ムアニがワンタッチで丁寧に落とす。中央で待っていたエヴァン・ヌディカが左足で放ったシュートはDFの股を通過しそのままゴールへ。後半開始から攻め続けていたフランクフルトが試合を振り出しに戻した。
するとそのわずか4分後の55分、フランクフルトが勝ち越しに成功する。中央の長谷部誠からパスを受けた鎌田大地が、一度はボールを失いかけるもマイボールに。そのまま単独で中央へ切り込み、PAの外から強烈なシュートをニアサイドに突き刺した。
勢いに乗るフランクフルトはさらに75分、PA内でコロ・ムアニがGKファビアン・ブレドロウに倒されPKを獲得。これをコロ・ムアニが自ら沈め、リードを2点に広げた。
苦しい状況に追い込まれたシュトゥットガルトはそれでも83分、ゴール前でリズミカルなワンツーからボールを受けたエンツォ・ミローの得点で試合の興味を繋ぐ。左足で放ったシュートはブロックに来た長谷部に当たり、方向が変わってネットに吸い込まれた。
同点に向けて勢いづくシュトゥットガルトだったが直後の85分、ボルナ・ソサがこの日2枚目のイエローカードで退場。追いかける展開において数的不利の難しい状況となった。
時間がないシュトゥットガルトはアディショナルタイム、伊藤洋輝のクロスがPA内で相手選手の手に当たったがに見えたが、VARチェックの結果ノーハンドの判定に。
試合はこのまま2-3で終了。フランクフルトが5年ぶりの国内カップ決勝進出を決めた。
敗れたシュトゥットガルトは6日にアウェイでヘルタ・ベルリンと対戦。フランクフルトは同日、アウェイでホッフェンハイムと対戦する。
【スコア】
シュトゥットガルト 2-3 フランクフルト
【得点者】
19分 1-0 チアゴ・トマース(シュトゥットガルト)
51分 1-1 エヴァン・ヌディカ(フランクフルト)
55分 1-2 鎌田大地(フランクフルト)
75分 1-3 ランダル・コロ・ムアニ(フランクフルト)
83分 2-3 エンツォ・ミロー(シュトゥットガルト)